
コマンドラインを使いこなそう
計算機を使う方法はいろいろありますが、文字を入力して計算機とやりとりする方法を命令行操作環境、あるいはCUIと呼びます。これは、絵や図形を使って操作する、いわゆるGUIとは違って、キーボードから命令となる文字列を入力して計算機を動かします。一見すると、黒い画面に文字がずらりと並んでいるだけなので、初めての人には少し難しく感じるかもしれません。しかし、CUIにはGUIにはないたくさんの利点があり、計算機のことをより深く理解し、能率的に操作するためのとても強力な道具になります。この投稿では、CUIの基本的な知識から、その使い方、そして具体的な使用例まで、CUIの魅力を余すことなく紹介します。
CUIを使うことの利点の一つは、計算機の資源を効率的に使えることです。GUIは画面表示などに多くの資源を使うため、動作が遅くなることがあります。一方、CUIは画面表示がシンプルなので、計算機の資源をあまり使わず、速く動作します。特に、大量のデータ処理や複雑な計算を行う際には、この速度の違いが大きく影響します。また、CUIは自動化にも優れています。決まった手順をまとめて実行する「まとめて処理」を作ることで、何度も同じ作業を繰り返す手間を省き、作業ミスを減らすことができます。さらに、CUIは遠隔操作にも向いています。ネットワークを通じて離れた場所にある計算機でも、CUIを使えば文字情報だけで操作できるので、通信速度が遅い環境でも快適に作業できます。このように、CUIは一見すると難しそうに見えますが、使いこなせるようになると計算機をより深く理解し、より効率的に操作できるようになる、非常に強力な道具なのです。