UMD

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UMD:万能光ディスクの魅力

今では、多くの皆さんがお店の棚には並ばずに、インターネットを通じてゲームソフトを買って遊んでいることでしょう。しかし、少し前までは、ゲーム機に円盤状の入れ物を入れて遊ぶのが当たり前でした。特に、持ち歩くことができるゲーム機では、小さな機械で綺麗な映像と大きな容量のゲームを楽しむために、特別な円盤が作られました。皆さんはUMDというものを知っていますか?UMDは、直径わずか6センチという小さな円盤を、守るための箱に入れたものです。この箱のおかげで、持ち歩くゲーム機特有のぶつかりや揺れにも強く、外で遊ぶ時でも安心してゲームを楽しむことができました。 このUMDという小さな円盤には、実はたくさんの工夫が凝らされています。まず、UMDは普通の円盤よりもずっと小さく、薄い作りになっています。これは、持ち歩くゲーム機にぴったりの大きさにするためです。また、UMDを入れる箱は、ただ円盤を守るだけでなく、ゲーム機に差し込みやすく、かつしっかりと固定されるように設計されています。これにより、ゲーム中に円盤が外れてしまう心配もありません。さらに、UMDは読み込み速度も速く、大きな容量のデータも素早く読み込むことができました。そのため、複雑で綺麗な映像のゲームでも、待つことなくスムーズに遊ぶことができました。このように、UMDの登場は、持ち歩くゲーム機の進化における大きな一歩と言えるでしょう。小さな円盤に込められた技術は、当時の人々を驚かせ、いつでもどこでも好きなゲームを楽しめる時代へと導いてくれたのです。
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万能記憶媒体 UMDのすべて

2004年、電機メーカーの雄、ソニーが世に送り出した画期的な記憶媒体、それがUMDです。正式名称をユニバーサル・メディア・ディスクと言い、当時としては革新的な大容量を誇る円盤型の記憶媒体でした。この新しい記憶媒体は、同社が開発した携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル」、いわゆるPSPのために作られました。 ゲームソフトの配布を主目的として開発されたUMDですが、その用途はゲームに留まりませんでした。最大1.8ギガバイトという大容量を活かし、映画や音楽といった様々な種類のデジタルデータも保存、再生することができたのです。当時主流だったメモリースティックと比較すると、その記憶容量は桁違い。まさに「万能」の名にふさわしい性能を備えていました。 UMDの登場は、高画質の映像や高音質の音楽を手軽に持ち運べるという、新しい時代の到来を告げるものでした。小さな円盤の中に、映画一本丸ごと、あるいはアルバム数枚分の楽曲を保存できるのです。これは当時の人々にとって、まさに夢のような出来事でした。いつでもどこでも、好きな時に好きな場所で、高品質なデジタルコンテンツを楽しめる。UMDはそんな新しい楽しみ方を人々に提供してくれたのです。 しかし、UMDは思ったほど普及しませんでした。ダウンロード販売の台頭や、後発の記憶媒体の登場など、様々な要因が重なり、次第に市場から姿を消していくことになります。それでも、UMDは携帯ゲーム機の歴史、そして記憶媒体の発展において、確かに一時代を築いたと言えるでしょう。