
ポート番号を理解する
インターネットの世界では、情報をやり取りするために、コンピューター同士が繋がっています。それぞれのコンピューターは、まるで家の住所のように、固有の番号を持っています。これを「IPアドレス」と言います。この番号のおかげで、どのコンピューターと通信したいのかを特定できます。これは、手紙を送る際に住所が必要なのと同じです。
しかし、一つのコンピューターの中で、同時に複数の作業をする場合があります。例えば、インターネットで調べ物をしながら、音楽を聴き、さらに友達とメッセージをやり取りするといった具合です。もし、IPアドレスしか手がかりがなかったら、どの作業に送られてきた情報なのか分からなくなってしまいます。
そこで登場するのが「ポート番号」です。これは、マンションの部屋番号のようなものです。同じマンション(IPアドレス)に住んでいても、部屋番号が違えば別の部屋(作業)だと分かります。インターネット上でやり取りされる情報は、このポート番号が付いていることで、コンピューターの中のどの作業に届けるべきかを特定できるのです。
例えば、ウェブサイトを閲覧する時は、通常「80」番のポートが使われます。電子メールを送受信する時は「25」番や「110」番、その他にも様々なサービスでそれぞれ特定のポート番号が割り当てられています。つまり、IPアドレスとポート番号の組み合わせによって、特定のコンピューターの中の特定の作業と、正しく情報をやり取りできるのです。これは、住所と部屋番号を組み合わせることで、特定の家の中の特定の部屋に手紙を届けられるのと同じ仕組みです。
このように、インターネットの世界では、IPアドレスとポート番号の組み合わせが、情報を正しく届けるための重要な役割を果たしています。