stress test

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開発

負荷試験:システムの限界を見極める

負荷試験とは、作り上げた仕組みに、普段よりもずっと大きな負担を掛けて、その限界や動き方を調べる試験のことです。たとえば、たくさんの人が同時に仕組みにアクセスしてきたり、たくさんの処理要求が一度に押し寄せたりした場合を想定します。想定される利用者の最大数や、処理要求の最大数をはるかに超える負担をわざと仕組みに与え、仕組みがどのように応答するのか、どの時点で不具合が起きるのかを確かめます。 これは、仕組みの安定性や信頼性を測るための大切な方法であり、思いがけない問題が起きた時への備えをより確かなものにするために欠かせません。負荷試験を行うことで、普段は見過ごしてしまうような仕組みの弱点や改善すべき点を見つけることができ、より頑丈な仕組み作りにつながります。 例えば、人気の催し物の入場券を販売する仕組みを考えてみましょう。販売開始と同時に多くの人がアクセスし、サーバーに大きな負担がかかります。負荷試験を行わずに販売を開始した場合、アクセスが集中した途端にサーバーが処理できなくなり、繋がりにくくなったり、最悪の場合は停止してしまう可能性もあります。しかし、事前に負荷試験を実施し、想定されるアクセス数よりも大きな負荷をかけて試験しておけば、サーバーがどの程度のアクセスまで耐えられるのか、どの時点で問題が発生するのかを把握できます。 負荷試験の結果を基に、サーバーの増強や処理方法の見直しといった対策を講じることで、販売開始時のアクセス集中にも耐えられる、安定した仕組みを作ることができるのです。つまり、負荷試験は、不具合が起きてから慌てて対応するのではなく、事前に問題点を洗い出し、対応することで、より安心して利用できる仕組みを作るための重要な手段と言えるでしょう。