SCSI

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規格

SCSI:周辺機器接続の古豪

小型計算機機構接続方式(SCSIと略します)は、計算機と周辺機器を繋ぐための規格です。「スカジー」と読みます。米国規格協会が定めたもので、以前はパソコンと固定記憶装置、画像読み取り装置、印刷装置などを繋ぐ主要な手段として広く使われていました。SCSIは、速い情報伝達と様々な機器への対応が特徴で、業務用の計算機や高性能のパソコンなどで特に重宝されました。様々な機器を一本のSCSIの線で繋げるので、配線の苦労を減らすことができました。 SCSIが出始めた頃は、パソコンに周辺機器を繋ぐ標準的な規格が定まっておらず、様々な規格が乱立していました。SCSIはそのような中で、速さと汎用性を武器に広まりました。特に、固定記憶装置のような大きな情報のやり取りをする機器との接続では、SCSIの速さが大きな利点となりました。また、SCSIは複数の機器を同時に繋げるので、機構の拡張性にも優れていました。 SCSIは、様々な種類があり、それぞれ伝達速度や接続方法などが違います。初期のSCSIは並列に情報を伝達する方式でしたが、技術の進歩とともに、より速く情報を伝達できるシリアル方式のSCSIも登場しました。シリアル方式のSCSIは、ファイバーチャネルやSAS(サス)と呼ばれ、現在でも大規模な計算機機構などで使われています。 SCSIは、以前はパソコンの周辺機器接続の主流でしたが、近年はUSBやシリアルATAといった新しい規格に取って代わられています。これらの新しい規格は、SCSIよりも安価で使いやすいため、パソコンだけでなく、様々な電子機器で広く使われています。しかし、SCSIは高い信頼性と速さを持ち、現在でも一部の業務用機器や高性能な計算機などで使われ続けています。時代に合わせて変化しながら、SCSIは計算機の歴史の中で重要な役割を果たしてきたと言えます。