object file

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開発

オブジェクトファイル:プログラムのかけら

人が書いた命令を計算機が直接理解できる言葉に変換するための中間段階の記録が、目的ファイルです。 人が計算機に指示を出すには、計算機が理解できる特別な言葉を使う必要があります。この言葉を機械語と呼びます。しかし、機械語は人が理解するには複雑で扱いにくいため、人はより分かりやすい言葉で命令を書きます。これを原始命令と呼びます。 原始命令を機械語に変換する過程は、いくつかの段階に分かれています。まず、原始命令を翻訳する作業があり、これを翻訳と呼びます。翻訳の結果、目的ファイルが作られます。目的ファイルには、機械語の命令や、命令で扱う情報などが含まれています。 目的ファイルは、最終的な実行可能な命令集を作るための部品のようなものです。完成品を作るには、これらの部品を組み合わせる必要があります。この組み合わせ作業を連結と呼びます。連結によって、全ての部品が一つにまとめられ、計算機が実行できる状態になります。 目的ファイルを使う利点は、命令の変更や修正が容易になることです。大きな命令集を一部分だけ修正する場合、全ての原始命令を翻訳し直す必要はありません。変更があった部分の原始命令だけを翻訳し、対応する目的ファイルだけを差し替えれば良いのです。これは、開発の効率を大幅に向上させます。また、複数の原始命令を別々に翻訳し、それぞれ目的ファイルを作成することで、作業を分担することも容易になります。 このように、目的ファイルは、命令開発の効率化、保守性の向上、共同作業の促進など、多くの利点をもたらす重要な中間生成物です。