
リッピング:音楽CDをデジタルデータに変換
音楽を聴く楽しみ方は、時代とともに変わってきました。かつては、円盤型の入れ物に入った、コンパクトディスク(CD)で音楽を聴くことが主流でした。しかし、今ではパソコンや持ち運びできる電話、音楽を聴くための小さな機械など、様々な機器で音楽を楽しむのが当たり前となっています。これらの機器で音楽を聴くためには、CDに記録されている音楽を、機器が理解できる形に変換する必要があります。この変換作業のことを「リッピング」と言います。
リッピングは、CDの音源を数値データに変換し、パソコンなどに保存する作業です。具体的には、CDを読み込む装置を使って、CDに刻まれた細かな凹凸を読み取ります。この凹凸は音の情報を表しており、読み取られた情報は数値データに変換されます。こうして変換されたデータは、パソコンに保存したり、持ち運びできる電話などに転送したりすることができます。
リッピングを行うことで、場所を取らずにたくさんの音楽を持ち運べるようになります。また、CDが傷ついたり、壊れたりしても、データとして保存されていれば音楽が失われる心配がありません。さらに、パソコンなどで音量を調節したり、曲の順番を変えたりといった細かい調整もできるようになります。
しかし、リッピングには注意点もあります。違法に複製されたCDのリッピングや、リッピングした音楽の違法な配布は法律で禁じられています。リッピングは個人的な利用の範囲で行うようにしましょう。
本稿では、これからリッピングを行う方のために、具体的な方法や、より便利な使い方、著作権に関する注意点など、様々な情報を分かりやすく解説していきます。