
ファイル形式のあれこれ
計算機で扱う書類は、それぞれ特定の様式で保存されます。この様式のことを書類形式といいます。料理を作る時の手順書に例えると分かりやすいでしょう。手順書には材料や作り方の手順が書いてあり、その通りに作ると決められた料理が出来上がります。書類形式も同様に、情報の並び方や種類を決めたもので、その様式に従って情報が保存されます。
適切な様式で保存することで、対応した道具が書類を開き、内容を正しく読み解き、画面に表示したり書き換えたりすることができるのです。例えば、文字だけの書類を作りたい場合は、文字情報を専門に扱う様式を選びます。写真のような絵を保存したい場合は、絵に特化した様式を選びます。音楽を保存したい場合は、音に特化した様式を選びます。このように、保存したい情報の種類によって、最適な様式を選ぶことが重要です。
書類形式は、通常書類名の末尾に付く記号で区別されます。この記号のことを拡張子と呼びます。例えば、「.txt」は文字書類、「.jpg」は絵書類、「.mp3」は音楽書類といった具合です。これらの記号を見ることで、書類の種類を簡単に見分けることができます。まるで書類のラベルのようなものです。
書類形式を理解することは、計算機を扱う上でとても大切です。適切な様式を選ぶことで、異なる計算機同士で書類をやり取りできるか、内容を書き換えられるか、また書類の大きさにも影響します。例えば、写真に特化した様式で保存した絵は、そのままでは文字情報として扱うことができません。音楽に特化した様式で保存した音声は、絵として見ることはできません。このように、書類形式は計算機で情報を扱う上で重要な役割を果たしているのです。