MicroATX

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ハードウエア

コンパクトPCの電源:SFX規格

近ごろ、机の上の場所を取らない小さなパソコンの人気が高まっており、それに合わせてパソコンの中の部品も小さくする必要が出てきました。パソコンに電気を送る装置も例外ではなく、小さな場所に効率よく電気を送れる小さな規格が求められるようになりました。そこで新しく作られたのが「エスエフエックス(SFX)」と呼ばれる規格の電源です。 従来よく使われていた「エーティーエックス(ATX)」規格と比べると、この「エスエフエックス」電源はずっと小さいため、小さなパソコンのケースにも入れることができます。この小さな電源のおかげで、高性能でありながら場所を取らないパソコンを作ることが可能になりました。特に、机の上の場所を広く使いたいと考えている人にとっては、まさに待ち望んでいた電源と言えるでしょう。 この「エスエフエックス」電源は、単に小さいだけでなく、電気の変換効率も良くなっています。例えば、供給された電気の100のうち、実際にパソコンの部品に使える電気の割合が高くなったということです。無駄になる電気が減るため、発熱も抑えられます。発熱が少ないと、冷却用の扇風機をゆっくり回せるので、パソコンの動作音が静かになります。 静音性もパソコンを使う上での快適さに大きく影響します。扇風機の音がうるさいと、作業に集中できなかったり、映画鑑賞の邪魔になったりすることもあります。静かなパソコンは、落ち着いた雰囲気で作業や娯楽を楽しみたいと考えているユーザーにとって大きなメリットです。このように「エスエフエックス」電源は、小さくなっただけでなく、電気の効率を良くし、静かに動くことで、快適なパソコン環境を作る上で大切な役割を果たしています。小さなパソコンの進化は、電源の小型化と高性能化によるところが大きいと言えるでしょう。
規格

ATX:パソコンの進化を支える規格

計算機の心臓部と言える主要回路基板の規格であるATX規格について説明します。ATX規格は、主要回路基板の形や大きさ、部品の配置などを細かく定めたもので、1995年に大手半導体製造企業であるインテルによって発表されました。この規格が登場する前は、計算機の心臓部である主要回路基板の形や部品の配置が製造企業ごとにバラバラでした。そのため、部品を他の会社の製品と交換することが難しく、計算機の組み立てや修理も複雑で手間がかかっていました。 ATX規格の登場は、このような問題を解決する画期的な出来事でした。あらゆる製造企業が同じ規格に基づいて部品を作れるようになったため、部品の交換が容易になり、計算機の組み立てや修理も簡単になりました。 また、様々な製造企業が同じ土俵で競争できるようになったことで、技術革新が進み、製造費用も抑えられるようになりました。その結果、利用者はより安く、性能の良い計算機を買えるようになったのです。 ATX規格は、主要回路基板だけでなく、計算機全体の設計にも大きな影響を与えました。例えば、ATX規格では、電源装置との接続方法も標準化されました。これにより、電源装置の交換も容易になり、利用者の利便性が向上しました。また、ATX規格は、計算機内部の空気の流れを考慮した設計になっており、部品の冷却効率を高める効果もあります。これにより、計算機の安定性と寿命が向上しました。 このように、ATX規格は、計算機産業の発展に大きく貢献した重要な規格です。現在でも、多くの計算機でATX規格に基づいた主要回路基板が使用されており、その影響力は計り知れません。