
キロバイト:情報量の単位
計算機の世界では、情報の量を表す単位がいくつかあります。よく耳にする「キロバイト」もその一つです。私たちが普段扱う文字や写真、動画など、計算機の中のあらゆる情報は、数字の列で表されています。この数字の列の最小単位は「ビット」と呼ばれ、八つのビットをまとめて「一バイト」として数えます。そして、このバイトが集まって、キロバイト、メガバイト、ギガバイトといった、より大きな単位を作っていきます。
キロバイトは、約千倍のバイトの情報量を表します。より正確には千バイト、もしくは千二十四バイトとして扱われます。この二つの値の違いは、計算機が内部で情報を処理する方法に由来します。千という数字は、私たち人間にとって分かりやすい十進数に基づく値です。しかし、計算機は二進数で情報を処理するため、二の累乗である千二十四の方が計算機にとっては扱いやすいのです。そのため、分野によっては一千二十四バイトを一キロバイトと定義する場合もあります。
例を挙げると、短いメールの文章は数キロバイト、一般的な写真は数百キロバイト、短い動画は数十メガバイト(キロバイトの千倍)程度の情報量になります。このように、キロバイトは比較的小さな情報量を表す単位ですが、計算機で扱う様々な情報の大きさを理解する上で基本となる大切な単位です。キロバイトを理解することで、メガバイト、ギガバイトといった、より大きな単位も理解しやすくなります。普段何気なく使っているデータの大きさをキロバイト単位で意識してみると、計算機の世界をより深く理解できるようになるでしょう。