IPv4

記事数:(3)

ネットワーク

IPv4:インターネットの住所

世界中に広がる情報網、インターネット。そこに繋がる機器は、まるで世界中に散らばる家のように、一つ一つ異なる住所を持っています。この住所の役割を果たすのがインターネット・プロトコル・アドレス、略してIPアドレスです。情報をやり取りする際に、どの機器宛ての情報なのかを特定するために必要不可欠なものです。 IPアドレスにはいくつかの種類がありますが、中でもIPバージョン4、略してIPv4は、インターネットの初期から広く使われてきました。このIPv4は、全部で32個の0か1の数字の並びで表されます。しかし、この長い数字の羅列は、私たち人間にとっては少々分かりにくいものです。そこで、32個の数字を8個ずつ4つの組に分け、それぞれの組を0から255までの数字に置き換えて表現する方法が考えられました。この4つの数字を点で区切ったものが、私たちがよく目にする「192.168.1.1」のような形式のIPアドレスです。 例えば、手紙を送る際に、住所が番地、町名、市、県と階層的に構成されているように、IPアドレスもネットワークの規模に応じて階層構造を持っています。最初の数字の組が大きな範囲を示し、後の数字の組ほど小さな範囲を示していきます。このようにして、世界中に無数に存在する機器を特定のグループにまとめ、効率的な情報伝達を可能にしています。IPv4は長年インターネットを支えてきましたが、インターネットに繋がる機器の増加に伴い、利用可能なアドレスが枯渇しつつあります。そのため、より多くのアドレスを表現できるIPv6への移行が進められています。
ネットワーク

IPv6:次世代インターネットの鍵

いまや、世界中の人々をつなぐなくてはならない通信の土台となっているのがインターネットです。この広大な網の目のような仕組みの中で、それぞれの機械を区別するために使われているのがインターネットの住所にあたるIPアドレスです。今、広く使われているIPアドレスの形式であるIPv4は、使える住所の数に限りがあるため、足りなくなる心配が深刻になっています。このことが、これからのインターネットの発展を妨げる一因となっています。 そこで、次世代のインターネット通信を支える技術としてIPv6が登場しました。IPv6は、IPv4が抱える住所不足の問題を解消し、より多くの機械がインターネットにつながる未来を実現します。IPv6はアドレス空間が非常に広く、実質的には無限の数の機器にIPアドレスを割り当てることができると言われています。これにより、あらゆる機器がインターネットに接続される時代にも対応可能です。 IPv6は、単に住所の数が増えるだけでなく、通信の安全性や効率性も向上させます。例えば、セキュリティの面では、IPv6はIPsecと呼ばれるセキュリティ機能を標準で備えているため、より安全な通信が可能となります。また、IPv6はヘッダ構造が簡素化されているため、通信の処理速度が向上し、インターネットの速度向上にも貢献します。 あらゆる物がインターネットにつながる時代、あらゆる機器がそれぞれ固有のIPアドレスを持つことで、より精密な機器管理やデータ収集が可能になります。例えば、工場の機械の稼働状況をリアルタイムで監視したり、農作物の生育状況をセンサーで把握して最適な管理を行うなど、様々な分野で活用が期待されています。このようなIoT時代に向けて、IPv6はなくてはならない技術と言えるでしょう。
ネットワーク

インターネット上の住所:IPアドレス

インターネットにつながる機器は、まるで人間のようにそれぞれ固有の番号を持っています。この番号は「インターネットと話をする住所」のようなもので、「インターネット・プロトコル・アドレス」、略して「アイピーアドレス」と呼ばれています。 例えば、手紙を送る場面を考えてみましょう。手紙を届けるには、相手方の住所が必要です。同じように、インターネット上でデータを送受信するには、送信先と送信元の住所にあたるものが必要です。これがアイピーアドレスの役割です。インターネットには膨大な数の機器が接続されているため、それぞれの機器を正確に見分けるためには、このアイピーアドレスが欠かせません。 アイピーアドレスは、数字の組み合わせで表現されます。世界中の人々が住所を持つように、インターネットに接続された機器もそれぞれ固有のアイピーアドレスを持っています。もし、同じアイピーアドレスを持つ機器が複数存在すると、データが正しい相手に届かなくなってしまいます。これは、同じ住所に複数の人が住んでいて、郵便物が誰に届いたのか分からなくなるのと似ています。 このような混乱を防ぐため、アイピーアドレスは世界中で重複しないように厳密に管理されています。まるで戸籍のように、それぞれの機器に唯一無二のアイピーアドレスが割り当てられ、確実にデータがやり取りされる仕組みになっています。このおかげで、私たちは安心してインターネットを利用できるのです。