
電子書籍の標準形式、EPUBとは
電子書籍を読むには、専用のファイル形式が必要です。紙の本とは違い、電子書籍はデータとして存在するため、読むためには電子書籍リーダーなどの機器で読み取れる形になっている必要があります。電子書籍のファイル形式には様々な種類がありますが、現在主流となっているのは「出版電子書籍フォーマット」、略して「イーパブ」と呼ばれる形式です。
この「イーパブ」は、世界の電子書籍関連団体が集まった「国際電子出版フォーラム」が作った国際標準規格です。多くの電子書籍リーダーや読書アプリがこの形式に対応しているため、様々な機器で同じ電子書籍ファイルを読むことができます。例えば、自宅の電子書籍リーダーで読んでいた本を、外出先ではスマートフォンで読むといったことも可能です。
「イーパブ」の大きな特徴は、画面の大きさに合わせて文字の大きさやレイアウトが自動的に調整されることです。この形式は「リフロー型」と呼ばれ、画面の大きさに合わせて表示が最適化されます。小さな画面のスマートフォンでも、大きな画面のタブレットでも、読みやすいように文字の大きさやレイアウトが自動的に変わるので、どの機器でも快適に読書を楽しむことができます。
他の電子書籍形式には、「エーゼットダブリュー3」や「ケーエフ8」、「ピーディーエフ」など、様々な種類があります。しかし、これらは機器によっては対応していなかったり、画面サイズに合わせた調整ができない場合もあります。「イーパブ」は様々な機器との互換性が高く、画面サイズに合わせて柔軟に表示を調整できるため、多くの電子書籍で採用されているのです。そのため、電子書籍を読む際には、「イーパブ」形式のファイルを選ぶことが一般的と言えるでしょう。