
人とつながる場、グリー
西暦2004年、平成16年という時代に、日本生まれの新しい仲間づくりの場、『グリー』が誕生しました。当時は、インターネットといえばパソコンを使うのが当たり前でした。しかし、グリーは一味違いました。携帯電話での利用に主眼を置いて作られたのです。パソコンよりもずっと持ち運びしやすい携帯電話を使うことで、場所や時間を問わず、いつでも誰とでもつながることができる、そんな斬新な体験を人々に提供しました。この手軽さが多くの利用者を引きつけ、グリーは急速に広まりました。『グリー』という名前の由来は、『地球』を意味する英語の『Globe』と『人々』を表す『People』という二つの言葉を組み合わせたものです。この名前には、世界中の人々をつなぎたいという大きな夢が込められていました。熱い思いを胸に、グリーは産声をあげたのです。当時、携帯電話はメールや通話だけでなく、様々な機能を持つようになってきていました。グリーは、その流れをいち早く捉え、ゲームや交流機能を充実させました。シンプルな操作性でありながら、多くの仲間と楽しめる工夫が凝らされていました。また、アバターと呼ばれる自分の分身を作成し、仮想空間で交流を深めることもできました。グリーは、単なる仲間づくりの場ではなく、新しいコミュニケーションの形を生み出したと言えるでしょう。初期のグリーは、限られた機能とシンプルな画面構成でありながら、人々を強く惹きつけました。それは、いつでもどこでも誰とでも繋がれるという、当時の社会にはなかった新しい価値を提供したからに他なりません。人々はグリーを通して、新たな人間関係を築き、共通の趣味を持つ仲間と交流を深め、共に時間を過ごしました。グリーは、人々の生活の一部となり、社会現象を巻き起こすまでに成長していきました。