DSP

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デジタル信号処理の心臓部:DSP

情報を数値で表したものを信号といいます。この信号がコンピュータで扱える形、つまり0と1の並びで表されたものがデジタル信号です。音を例に挙げると、マイクで拾った音は空気の振動ですが、これを数値に変換し、さらにデジタル信号に変換することで、コンピュータで処理できるようになります。デジタル信号処理とは、このようにコンピュータで処理できる形になった信号を、様々な目的で加工したり、解析したり、あるいは全く新しい信号を作り出す技術のことです。この技術は、私たちの身近にある実に多くの機器で使われています。例えば、電話を考えてみましょう。通話中に周囲の雑音が入って相手の声が聞き取りにくいという経験はありませんか?デジタル信号処理技術を用いることで、雑音だけを取り除き、相手の声をクリアにすることができます。また、写真を撮るときにも、この技術が役立っています。撮影した写真が暗かったり、ぼやけていたりした場合でも、デジタル信号処理によって明るさや鮮明さを調整し、より美しい写真に仕上げることができます。さらに、動画配信サービスでも、この技術が活用されています。例えば、データ量を小さくすることで、滑らかな動画を途切れることなく視聴することを可能にしています。他にも、自動車の自動運転や医療機器での病気の診断、地震の揺れの分析など、様々な分野でデジタル信号処理は使われています。このように、デジタル信号処理は現代社会を支える重要な技術であり、今後ますます発展していくことが期待されています。
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デジタル信号処理の心臓部:DSP

音声や映像といった、数値化された信号を高速で処理する装置、それがデジタル信号処理装置(略して「でじしんごうしょりそうち」)です。この装置は、私たちの身近にある様々な電子機器で使われています。例えば、携帯電話、写真機、そしてテレビなど、実に多くの機器に組み込まれており、今の時代には欠かせない存在となっています。 このデジタル信号処理装置は、数値化された信号を処理するために特化して作られています。その役割は様々で、例えば、音声を小さくしたり、雑音を取り除いたり、映像をはっきりさせたりなど、多岐に渡ります。デジタル信号処理が必要な場面では、この装置が中心的な役割を担っていると言えるでしょう。まるで人間の心臓のように、機器全体を動かす重要な部品なのです。 一般的な演算処理装置と比べると、デジタル信号処理装置は特定の種類の計算をとても速く行うことができます。この高速処理能力のおかげで、すぐに結果が求められる作業にも対応できます。例えば、画面を見ながら会話する時に音声を処理したり、写真機で人の顔を認識したりといった、瞬時の処理が必要とされる場面で、その真価を発揮します。まさに、デジタル時代の裏側で活躍する縁の下の力持ちと言えるでしょう。