電子計算機

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ハードウエア

計算機:未来を創る頭脳

計算機は、今の世の中を支える大切な技術であり、その歴史は古く、多くの出来事から成り立っています。計算機の始まりは、大昔の人が使っていた計算のための道具、そろばんや計算尺にまでさかのぼることができます。これらの道具は、手で計算をするときの助けとなるものでしたが、計算機の根幹となる考えである数を取り扱うことを形にしたものでした。 その後、歯車やレバーといったものを用いた機械式の計算機が現れ、より複雑な計算ができるようになりました。19世紀に入ると、チャールズ・バベッジという人が解析機関という機械式の計算機の設計を考え出しました。これは、計算の手順をあらかじめ決めておくことで、その通りに計算を進めるという、現代の計算機のプログラムに通じる考え方が初めて登場した画期的なものでした。これらの先人たちの努力が、今の電子計算機の基礎を作ったと言えるでしょう。 第二次世界大戦の時代には、戦争のための必要性から、電気の技術を使った計算機の開発が急速に進みました。1946年に完成したENIACは、世界で初めて様々な用途に使える電気式の計算機として歴史に残り、計算機の新しい時代を切り開きました。ENIACの登場は、それまでの計算のやり方を大きく変え、科学や技術の進歩を大きく加速させました。そして、トランジスタや集積回路といった電子部品の発明により、計算機の小型化、高性能化が進み、今のような誰もが気軽に使えるものになっていきました。