電子タグ

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IoT

小さな無線チップ、大きな可能性:ICタグ

情報を伝えるやり取りを、触れずにできる技術があります。その中心となるのが、小さな電子部品である集積回路の札(ICタグ)です。この札は、数ミリメートルから数センチメートルほどの大きさで、まるで小さな無線通信基地のようです。目には見えない電波を使って、情報の送受信を行います。 従来よく使われていた縞模様の記号(バーコード)は、読み取り装置に直接触れさせなければなりませんでした。しかし、このICタグは読み取り装置に触れさせる必要がありません。離れた場所からでも、瞬時に情報を読み取ることができるので、作業の効率を大きく向上させることができます。例えば、倉庫にある多くの商品を一度に読み取ったり、図書館でまとめて本の貸し出し処理をしたりする際に、大変便利です。 さらに、ICタグは情報を書き換えることも可能です。商品の価格変更や、本の貸出状況の更新なども、簡単に素早く行えます。一度書き込んだ情報を何度も書き換えられるので、様々な場面で活用できます。 このように、触れずに情報のやり取りができるという特徴は、様々な分野での応用を可能にしています。例えば、お店での支払い、交通機関の乗車券、工場での生産管理など、私たちの生活の様々な場面で既に利用されています。また、今後ますます技術が進歩すれば、さらに多くの分野で活用されるようになるでしょう。ICタグは、私たちの生活をより便利で快適なものへと変えていく可能性を秘めた技術なのです。