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作業ディレクトリー:基礎知識

計算機を扱う上で、今自分がどの場所にいるのかを把握することはとても大切です。書類を探すとき、どの棚のどの引き出しを見れば良いのか分からなければ、目的の書類を見つけるのに時間がかかってしまいます。計算機の中の情報を探す場合も同様で、現在地が分からなければ、目的の資料を見つけるのは困難です。この現在地にあたるのが「作業場所」です。作業場所は、計算機内の情報の保管場所である「書類棚」の中で、現在作業を行っている「引き出し」のようなものです。 例えば、文章を作るための道具を使う場合を考えてみましょう。道具を使う指示を出すとき、どの「引き出し」にある道具を使うのかを具体的に指定しない限り、作業場所にある道具が使われます。もし、目的の道具が別の「引き出し」に入っている場合は、その「引き出し」まで取りに行く必要があります。あるいは、どの「引き出し」にある道具を使うのかを指示の中に含める必要があります。 作業場所を理解するメリットは、指示を簡略化できることにあります。作業場所にある道具を使う場合は、いちいち場所を指定する必要がありません。これは、計算機を扱う上での手間を省き、作業を効率化することに繋がります。また、複数の作業を同時に行う場合、それぞれの作業場所を適切に設定することで、混乱を防ぐことができます。複数の書類棚を同時に開いて作業をする際に、それぞれの書類棚でどの引き出しを開いているのかを把握しておくようなものです。 作業場所が分からなくなった場合は、専用の指示で確認することができます。自分がどの「引き出し」を開いているのか分からなくなったら、周りの人に聞くように、計算機に尋ねれば教えてくれます。また、作業場所を別の「引き出し」に移動することも可能です。別の棚の引き出しに移動することもできます。作業内容に応じて適切な作業場所を設定することで、計算機をよりスムーズに、そして効率的に操作することができます。
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カレントディレクトリーとは?

現在作業している場所を示す「今いる場所」という概念が、電子計算機の世界にもあります。それが「カレントディレクトリー」です。電子計算機は、情報を整理するために階層構造を持つ収納庫のような仕組みを持っています。この収納庫全体を「ファイルシステム」と呼び、個々の収納場所を「ディレクトリー」あるいは「フォルダー」と呼びます。 カレントディレクトリーとは、ファイルシステムの中の、現在作業を行っているディレクトリーのことです。たとえば、文章を作成したり、計算を実行したりする場合、それらの操作はカレントディレクトリーを基準に行われます。家を例に考えてみましょう。家全体がファイルシステムだとすると、それぞれの部屋はディレクトリーに相当します。今、あなたが寝室にいるとすると、寝室がカレントディレクトリーとなります。寝室にある机の上の本を読みたい場合、あなたは寝室というカレントディレクトリーを基準に机、そして本へとたどり着きます。電子計算機でも同じように、カレントディレクトリーを基準にして目的のファイルやディレクトリーにアクセスします。 文字を打ち込むための窓口である「端末」を使う際に、このカレントディレクトリーは特に重要になります。端末では、命令を使って電子計算機を操作しますが、その命令はカレントディレクトリーを基準に実行されます。例えば、新しい書類を作る命令を出した場合、その書類はカレントディレクトリーに作成されます。また、ある書類を開く命令を出した場合、電子計算機はまずカレントディレクトリーの中を探し、見つからなければ他のディレクトリーを探します。 カレントディレクトリーは、電子計算機の中での自分の位置を示す羅針盤のようなものです。カレントディレクトリーを理解することで、電子計算機の中のファイルを効率的に操作し、目的の情報にスムーズにたどり着くことができます。常に自分がどのディレクトリーにいるのかを意識することで、作業の効率が格段に向上するでしょう。