相対パス

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開発

相対パスを理解する

書類整理の仕方を思い浮かべてみてください。机の上にいくつかの箱が置いてあり、それぞれの箱の中にまた書類が入っているとします。ある特定の書類を探す時、机の上のどの箱の中の、さらにどの書類かを示す必要があります。この探し方をコンピューターの中で行うのが、今回説明する相対的な道順の示し方です。 今、パソコンの中の特定の場所にいます。これを机の上だと考えてください。机の上には「資料」や「写真」といった名前の箱(コンピューターではこれを「フォルダ」と言います)があります。そして、これらの箱の中に目的の書類(コンピューターでは「ファイル」と言います)が入っています。相対的な道順の示し方とは、今いる場所から目的のファイルまでを道案内のように示す方法です。例えば、「資料」の箱を開けて、その中にある「企画書」というファイルが欲しい場合、「資料」の中の「企画書」と言えば済みます。これが相対的な道順の示し方です。 一方、住所のようにファイルの場所を最初から最後まで全て指定する方法もあります。これを絶対的な道順の示し方と言います。例えば、家の住所を伝える際に、「東京都○○区△△町1丁目2番地3号」のように最初から最後まで正確に伝えるのと同じです。コンピューターでファイルを探す場合も、根元となる場所から目的のファイルがある場所までを全て指定することで、ファイルを見つけることができます。ウェブサイトの全体を示す文字列も、この絶対的な道順の示し方の一種です。 相対的な道順の示し方は、同じウェブサイト内を移動する際に便利です。例えば、ウェブサイトの最初の画面から「会社概要」のページに移動する場合を考えてみましょう。ウェブサイトの最初の画面を基準にして、「会社概要」への道順だけを指定すれば済みます。ウェブサイト全体の住所を毎回書く必要がないため、文字数が少なくなり、管理もしやすくなります。 このように、相対的な道順の示し方は、今いる場所を基準とするため、簡潔に書くことができ、管理もしやすいという利点があります。状況に応じて、絶対的な道順の示し方と使い分けることで、コンピューター内を効率よく移動することができます。
開発

絶対パスを理解する

計算機の中の書類や入れ物も、住所のように、ある場所にしまわれています。これらの場所を示すものを「道筋」といいます。道筋には、大きく分けて絶対道筋と相対道筋という二つの書き方があります。 絶対道筋とは、書類や入れ物の場所を根元からすべて書く方法です。家の住所で例えるなら、国名から都道府県名、市町村名、番地までを漏れなく書くようなものです。例えば、東京都千代田区霞が関1丁目2番3号のように、場所が一つに決まる書き方です。この方法で書けば、誰でも迷わずその場所に行き着くことができます。計算機の中でも、この道筋を使うことで、どの場所からでも目的の書類や入れ物にたどり着けます。 一方、相対道筋とは、今いる場所から目的の書類や入れ物までの道のりを書く方法です。家の住所で例えるなら、近所の友達の家へ行く際に「3つ目の角を右に曲がって、2軒目の家」のように伝えるようなものです。例えば、今いる場所から見て、一つ上の階層に「資料」という入れ物があり、その中に「報告書」という書類がある場合、「資料/報告書」のように書きます。これは、今いる場所を基準にしているため、状況が変わると同じ書き方でも違う場所を指してしまう可能性があります。例えば、別の場所から同じように「資料/報告書」と書いても、そこには「資料」という入れ物も「報告書」という書類もないかもしれません。 絶対道筋は、場所がはっきりと決まるため、誤解が生じにくいという利点があります。誰が見ても、どの場所から見ても、同じ書き方で目的の書類や入れ物にたどり着けます。しかし、道筋が長くなりがちです。一方、相対道筋は、道筋が短く書きやすいという利点がありますが、今いる場所によって意味が変わってしまうため、注意が必要です。どちらの書き方も、それぞれ利点と欠点があるため、状況に応じて使い分けることが大切です。
ソフトウェア

ファイルへの道筋:パスの役割

計算機の中には、たくさんの情報がしまわれています。これらの情報をうまく見つけるためには、情報の置き場所が分からなければなりません。そのために、置き場所を示すものとして「道筋」というものがあります。 計算機の記憶装置は、書類を整理する棚のような構造になっています。棚の中に箱があり、その箱の中にまた別の箱があるといったように、何重にも入れ子構造になっています。この構造の中で、目的の情報がどこにあるのかを特定するために、道筋を利用します。 道筋は、家の住所とよく似ています。家の住所は、都道府県名から市町村名、番地まで順にたどることで、特定の家を一意に示します。道筋も同様に、記憶装置の最上位階層から目的のファイルや資料夾までを順にたどることで、その場所を一意に特定します。 例えば、書類棚の最上段に「仕事」という箱があり、その中に「企画書」という箱があり、さらにその中に「2024年度」という箱があるとします。「2024年度」という箱の中に「新しい事業計画.文書」というファイルが入っているとすると、このファイルへの道筋は、「仕事/企画書/2024年度/新しい事業計画.文書」のように表すことができます。 このように、道筋を使うことで、膨大な情報の中から目的の情報を正確に見つけることができます。また、道筋は、情報を整理したり、移動したりする際にも役立ちます。道筋を理解することは、計算機を効率的に使う上で非常に重要です。