熱伝導

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放熱板の役割と重要性

電子機器は、電気信号のやり取りを通して様々な機能を果たしますが、この過程でどうしても熱が発生してしまいます。この熱を放置すると、機器の動きが遅くなったり、誤作動を起こしたり、最悪の場合壊れてしまうこともあります。そこで活躍するのが放熱板です。放熱板は、文字通り熱を逃がすための板で、主に金属で作られています。熱伝導率の高いアルミニウムや銅がよく使われます。これらの金属は、熱を素早く伝える性質を持っているため、機器から発生した熱を効率的に放熱板全体に広げることができます。 放熱板の表面積を広く取っているのも重要な点です。表面積が広ければ広いほど、周りの空気に触れる部分が増え、熱を空気に伝える効率が向上します。例えるなら、熱いお湯を入れたコップと、同じ量のお湯を広げたお皿では、お皿の方が早く冷めるのと同じ原理です。放熱板には様々な形状のものがあり、機器の大きさや形状、発熱量に合わせて最適なものが選ばれます。 近年の電子機器は小型化・高性能化が進んでいます。小さな体にたくさんの機能が詰め込まれているため、どうしても発熱量が増えてしまいます。それに伴い、より効率的に熱を逃がす必要性が高まっており、新しい素材の開発や、表面積をさらに大きくするための工夫など、放熱板の技術開発も日々進められています。より性能の高い放熱板の開発は、電子機器の安定動作、ひいては私たちの生活をより豊かにするために欠かせないものと言えるでしょう。
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放熱器:パソコンの冷却の仕組み

計算機の中身にある部品、特に演算処理装置や集積回路などは、動いていると熱を持ちます。これは、電気信号のやり取りでどうしても熱が発生してしまうためです。もしこの熱をうまく処理しないと、部品の温度が上がりすぎて、計算機が正しく動かなかったり、壊れたり、ひどい場合には火事になる危険もあります。この熱をうまく逃がすための装置が、放熱器です。 放熱器は、熱くなった部品に密着するように取り付けられています。部品から発生した熱は、まずこの放熱器に伝わります。放熱器は、熱をよく伝える金属、例えば銅やアルミなどで作られており、表面積を広くするために、たくさんのひだやフィンと呼ばれる薄い板が並んでいます。 表面積が広いほど、周りの空気に熱を伝えやすくなるためです。ちょうど、熱いものを冷ます時に、広く薄く広げるのと同じ理屈です。 放熱器に伝わった熱は、周りの空気に放出されます。さらに、放熱器には送風機(ファン)が取り付けられていることが多く、風が送られることで、熱がより早く効率的に放出されます。人の体が熱くなった時に、汗をかいて体温を調節するのと同じように、放熱器は計算機にとって重要な役割を果たしていると言えるでしょう。高性能な計算機ほど発熱量が多いため、より大型で高性能な放熱器が必要になります。まさに縁の下の力持ちと言えるでしょう。