拡張バス

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ハードウエア

コンピュータの要、バスの仕組み

計算機内部で情報のやり取りを行う経路を、私たちは「バス」と呼んでいます。バスは、計算機の様々な部品をつなぐ道のようなもので、各部品間で情報をスムーズに送受信するために無くてはならない存在です。まるで計算機の神経網のように、中央処理装置、記憶装置、補助記憶装置といった主要な構成要素を結び付けています。 バスの働きを、人々が乗り降りする乗り合いバスに例えて考えてみましょう。乗り合いバスは、多くの人が同じ経路を使って目的地まで移動します。バス停で待っている人は、自分の行きたい場所に進むバスに乗車し、目的地に着いたら下車します。計算機内部のバスもこれと同じように、複数の装置が同じ伝送路を共有し、必要な情報をやり取りしています。それぞれの装置は、まるでバス停で待つ人のように、自分が必要な情報が送られてくるのを待ち、受け取ると、それを元に次の処理を行います。 バスの性能は、計算機全体の処理速度に大きな影響を与えます。処理速度の速い高性能な計算機には、高速で効率の良いバスが採用されています。バスの速度が速ければ、それだけ多くの情報を短時間で送受信できるからです。これは、道路の幅が広いほど多くの車が通行できるのと同じ理屈です。 計算機内部には、役割の異なる様々な種類のバスが存在します。それらは、まるで都市の道路網のように複雑に連携し、計算機が様々な処理を高速かつ正確に行うことを可能にしています。例えば、中央処理装置と記憶装置の間の情報のやり取りを担うバスや、周辺機器との接続を担うバスなど、それぞれが特定の役割を果たしています。これらのバスが協調して動作することで、計算機は複雑な処理を滞りなく行うことができるのです。