圧縮率

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保存・圧縮

WMA:高音質を実現する音声圧縮技術

音声を伝えるデータは、そのままではサイズが非常に大きく、通信回線で送受信したり、機械に保管したりするには向きません。そのため、音声データを小さくする技術がこれまで数多く開発されてきました。マイクロソフト社が開発したWMAも、そのような音声データ縮小技術の一つです。限られた容量で、いかに音質を落とさずに済むか、という課題に挑戦して開発されました。 インターネットが広く使われるようになるにつれ、音声データをやり取りする機会が増え、高音質を保ちつつ、効率よく縮小できる技術への期待が高まりました。このような時代の流れが、WMA開発の後押しとなったのです。WMAは、当時の他の音声縮小技術と比べて、小さいサイズで済む上に、音質も良かったため、急速に広まりました。特に、マイクロソフト社の基本ソフトであるWindowsに標準で搭載された再生ソフト「WindowsMediaPlayer」でWMAが再生できたことが、普及の大きな要因となりました。 WindowsMediaPlayerがWMAに対応していたため、Windowsを使っている人は特別なソフトを用意しなくてもWMAを再生できたのです。この手軽さが、WMAの普及を加速させました。インターネットを通して音声の情報を届ける際の効率化に大きく貢献し、今あるような音楽配信の普及にも役立ちました。WMAは現在でも様々な場面で使われており、音声縮小技術の歴史の中で重要な位置を占めています。