公開鍵暗号基盤

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セキュリティ

信頼の要、PKI:安全なネット社会の礎

情報のやり取りを安全にする仕組みとして、公開鍵基盤というものがあります。これは、まるで現実世界で使われている鍵と鍵穴のように、情報を守る役割を果たします。この仕組みでは、二種類の鍵を用います。一つは公開鍵、もう一つは秘密鍵です。 公開鍵は誰でも見ることができる鍵です。情報を暗号化して、まるで箱に鍵をかけるように使います。誰でもこの鍵を使って箱に鍵をかけることはできますが、開けることはできません。一方、秘密鍵は自分だけが持っている特別な鍵です。公開鍵で施錠された箱を開ける鍵穴のようなもので、暗号化された情報を元に戻す、つまり復号するために使います。 例えば、あなたが友達に秘密の手紙を送りたいとします。あなたは友達の公開鍵を使って手紙を暗号化します。暗号化された手紙は、まるで鍵のかかった箱に入った手紙のようです。この手紙は、友達の秘密鍵を持っている友達だけが、箱を開けて読むことができます。たとえ誰かが途中で手紙を盗み見ようとしても、鍵がないため、手紙の内容を読むことはできません。 このように、公開鍵と秘密鍵を使うことで、情報の秘密を守ることができます。また、受け取った人が確かに正しい相手からの情報だと確認することもできます。つまり、情報の正しさも保証されるのです。この公開鍵基盤は、インターネット上で安全に情報をやり取りするための重要な技術となっています。例えば、オンラインショッピングやインターネットバンキングなどで、個人情報やクレジットカード番号などの重要な情報を安全に送受信するために利用されています。まさに、インターネット社会における安全を守るための、縁の下の力持ちと言えるでしょう。