仮想移動体通信事業者

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格安スマホの仕組み:仮想移動体通信事業者を理解する

移動体通信といえば、昔は数社の大手事業者しかありませんでした。しかし近年、仮想移動体通信事業者という新しい種類の事業者が増えてきています。これは、自社で基地局などの無線通信設備を持たずに、大手事業者から回線を借りてサービスを提供している事業者のことです。 例えるなら、大家さんが持っている建物を借りて、それをさらに別の人に貸し出すようなものです。この場合、大家さんが大手通信事業者、建物を借りて貸し出す人が仮想移動体通信事業者、そして最終的に部屋を借りる人が私たち利用者となります。仮想移動体通信事業者は自前で設備を持つ必要がないため、初期費用を抑えることができます。その結果、大手事業者よりも安い料金でサービスを提供できることが多いのです。 最近よく聞く「格安電話」や「格安加入者識別モジュール」といった言葉は、この仮想移動体通信事業者が提供するサービスを指すことがほとんどです。大手事業者と比べて、自分に合った通信プランを選びやすいことも大きな利点です。例えば、普段あまり電話やデータ通信を使わない人は、少ない容量のプランを選んで料金を抑えることができます。逆に、動画をよく見るなど、たくさんのデータ通信を行う人は、大容量のプランを選べば通信速度制限の心配も少なくなります。このように、自分の使い方に合わせて柔軟にプランを選ぶことができるため、無駄な費用を支払う必要がなくなります。大手事業者にはない、多様な料金プランが用意されている点も魅力です。