
パソコンの歴史:普及を支えたAT互換機
「エーティー互換機」とは、昔のパソコンの一種で、事務仕事などにも使えるように作られたものです。今から約40年前の1984年に、海外の会社であるアイビーエム社が「ピーシーエーティー」というパソコンを発売しました。このパソコンは、それまでのパソコンに比べて、計算の速さや記憶できる情報量が格段に増えており、事務仕事にも十分使える性能を持っていました。しかし、アイビーエム社のパソコンは値段が高く、なかなか買える人が限られていました。
そこで、他の会社が「ピーシーエーティー」と同じように動くパソコンを作り始めました。これが「エーティー互換機」です。この「互換機」は、「ピーシーエーティー」とほとんど同じように使えるのに、値段が安く設定されていたため、あっという間に広まりました。
「エーティー互換機」の登場は、パソコンを多くの人が使えるようにしたという点で、とても大きな意味を持ちます。それまでは、一部のお金持ちの人や、大きな会社でしかパソコンを使うことができませんでしたが、「エーティー互換機」のおかげで、一般の人々もパソコンを家庭で使えるようになったのです。
「エーティー互換機」は、パソコンの仕組みを統一したことでも重要です。多くの会社が同じような仕組みのパソコンを作るようになったので、ソフトも共通して使えるようになりました。これは、ソフトを作る会社にとっても、パソコンを使う人にとっても、とても便利なことでした。このように、「エーティー互換機」は、現在のパソコンの普及に大きく貢献した、重要な存在と言えるでしょう。