レガシーシステム

記事数:(3)

ハードウエア

大型汎用機:ビジネスの心臓部

大型汎用機、いわゆるメインフレームとは、企業の中核となる情報システムを支える、非常に強力な計算機のことです。銀行でお客様の預金を管理したり、航空会社で座席の予約を管理したり、政府機関で社会保障制度を運用したりと、膨大な量の情報を扱うとともに、高い信頼性が求められる現場で活躍しています。 メインフレームの歴史は古く、1960年代に登場して以来、常に技術の進歩を続け、現代社会の土台を支える重要な役割を担ってきました。そして、現在もなお、絶え間ない技術革新によって、現代の企業活動の様々な要望に応え続けています。 他の計算機と比べて、処理能力、信頼性、安全性の面で非常に優れている点が、メインフレームの大きな特徴です。一度に大量の取引を素早く処理することができるため、大規模な組織で必要とされる膨大な情報処理を滞りなく行うことができます。また、一度導入すると長期間にわたって安定して稼働するため、長期的な視点で考えると費用を抑えることにもつながります。 メインフレームは、高い稼働率を誇り、24時間365日、休むことなく動き続けることが求められます。これは、システムの停止が、企業活動に大きな影響を与え、場合によっては社会全体に混乱を招く可能性があるためです。だからこそ、メインフレームは、様々な障害に耐えられるように設計されており、万一の事態が発生した場合でも、速やかに復旧できる仕組みが備わっています。 このように、メインフレームは、現代社会を支える重要な役割を担っており、私たちの生活を陰で支える縁の下の力持ちとして、これからも活躍していくことでしょう。
ソフトウェア

COBOL:事務処理を支えるプログラミング言語

計算機が登場したばかりの頃、その用途は主に科学技術の計算に限られていました。しかし、事務の仕事でも計算機の力を借りることができれば、飛躍的な効率化が期待されていました。ところが、当時の計算機で使われていた言葉は、科学技術の計算に特化しており、事務の仕事に使うには不便でした。例えば、給与計算や在庫管理といった事務の仕事で必要な計算や、たくさんの書類を整理して保存するといった作業をうまく行う言葉がなかったのです。 そこで、1959年、事務の仕事に特化した計算機の言葉として「共通事務処理用言語」、略してCOBOLが作られました。COBOLは、事務の仕事でよく使われる計算や、たくさんの書類を整理して保存するための機能を備えていました。例えば、顧客の名前や住所、商品の価格や数量といった情報を整理し、計算したり、帳票として印刷したりといった作業を、COBOLを使うことで簡単に指示することができました。 COBOLの登場は、事務処理の世界に大きな変化をもたらしました。それまで人手で行っていた作業を計算機に任せられるようになったことで、事務作業のスピードと正確さが格段に向上し、企業の業務効率化に大きく貢献しました。また、COBOLは分かりやすい言葉で書かれているため、計算機の専門家でなくても比較的簡単にプログラムを作ることができました。 COBOLはその後も時代に合わせて改良が重ねられ、計算機の進化とともに発展を続けました。今日でも、金融機関や政府機関など、多くの企業や組織でCOBOLで書かれたプログラムが現役で活躍しており、私たちの生活を支えています。COBOLは、計算機の歴史において重要な役割を果たした、事務処理の言葉の草分け的存在と言えるでしょう。
ハードウエア

今も活躍する基幹業務の要、メインフレーム

メインフレームとは、企業の中核となる業務を支える大型の計算機のことです。規模が大きく、処理能力が非常に高いのが特徴で、複数の利用者が同時にアクセスしても安定して動作します。まるで巨大な頭脳のように、膨大な情報を処理し、社会の様々な活動を支えています。 具体的には、銀行でお金の出入りを管理したり、航空会社の座席予約を処理したり、大規模な顧客情報を管理したりといった、高い信頼性が求められる重要なシステムで活躍しています。これらのシステムは、常に正確かつ迅速に動作することが求められるため、メインフレームの高い処理能力と安定性は不可欠です。もしこれらのシステムが停止してしまうと、社会全体に大きな影響が出てしまう可能性があります。 メインフレームは、一度導入されると非常に長い期間にわたって使用されます。これは、メインフレームが非常に堅牢で信頼性が高く、安定した稼働を実現できるためです。また、長年の運用で培われた技術やノウハウが蓄積されていることも、長期利用を支える要因となっています。数十年単位で運用されることも珍しくなく、まるで巨大な心臓のように、社会の重要な仕組みを支え続けています。 近年は、技術の進歩により様々な種類の計算機が登場していますが、メインフレームは依然として重要な役割を担っています。その高い信頼性と安定性から、これからも社会の基盤を支える重要な存在であり続けると考えられます。