ラインプリンター

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ハードウエア

ラインプリンター:高速印刷の仕組み

ラインプリンターとは、一度に一行全体を印刷する印刷機の事です。その名前の通り、一列に並んだ文字を一度の動作で紙に転写します。一つずつ文字を印刷する印刷機と比べて、印刷速度が速いという特徴があります。 活版印刷のように、一行分の型を一度に紙に押し付ける事で印刷します。このため、大量の書類や多くの情報の印刷が必要な業務に向いています。かつては、銀行の計算書や企業の請求書など、大量の印刷物を速く出力する必要がある場面で広く使われていました。 ラインプリンターは、その印刷方法から、衝撃式印刷機の一種に分類されます。衝撃式印刷機とは、インクを染み込ませたリボンに物理的な衝撃を与える事で、文字を紙に転写する印刷機の事です。タイプライターと同じように、ハンマーのような部品を使ってリボンを叩き、その衝撃でインクを紙に転写する事で印字します。この方法は、カーボン紙を複数枚重ねて印刷する事で、一度に複写を作成できるという利点もあります。 また、点で文字を作る印刷機とは違い、印字の質が非常に高く、はっきりとした文字を印刷できる事も大きな特徴です。近年では、印刷技術の進歩により、より速く、より静かな印刷機が登場したため、ラインプリンターを見かける機会は少なくなりました。しかし、その独特の印刷方式と、複写作成能力の高さから、特定の用途では今でも利用されています。