
仲立ち役、ミドルウェアの役割
橋渡し役を果たすのが、中間層にあるソフトウェアです。
利用者向けのものを作る際、機械の仕組みを深く理解する必要はなくなります。
中間層にあるソフトウェアが、利用者向けのものと機械の仕組みとの間を取り持つからです。
本来、利用者向けのものは機械の仕組みと直接やり取りしなければ、様々な働きを実現できません。
しかし、中間層にあるソフトウェアが間接的にやり取りを行うため、利用者向けのものを作る人は機械の仕組みを詳しく知らなくても済むのです。
例えば、様々な種類の機械で同じ利用者向けのものが動くようにしたい場合を考えてみましょう。
本来ならば、それぞれの機械に合わせて利用者向けのものを作る必要があります。
中間層にあるソフトウェアがあれば、このような手間を省くことができます。
中間層にあるソフトウェアが機械の種類による違いを吸収してくれるため、利用者向けのものを作る人は、それぞれの機械に合わせて作り直す必要がないのです。
これは、ものを作る費用を抑え、作るのにかかる時間を短縮することに繋がります。
また、中間層にあるソフトウェアは、利用者向けのものを作る際に共通して必要となる働きをまとめて提供してくれます。
例えば、情報の保管場所への接続や、情報のやり取りといった働きは、多くの利用者向けのものが必要とします。
中間層にあるソフトウェアがこれらの働きをまとめて提供することで、利用者向けのものを作る人は、一から働きを作る必要がなくなります。
既に用意されているものを使うだけで、簡単に働きを組み込むことができるのです。
これは、ものを作る作業を効率化するだけでなく、質を高めることにも役立ちます。
中間層にあるソフトウェアは専門家が作り、きちんと検査しているため、高い信頼性と安定した動きが期待できるからです。