プライベートIPアドレス

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NATでインターネットを共有

皆さんは、手紙を送る際に、宛先を書きますね。インターネットの世界でも同じように、情報を送るためには相手の住所が必要です。このインターネットにおける住所が、IPアドレスと呼ばれるものです。世界中の人々がインターネットを利用するため、住所であるIPアドレスも世界中で重複しないように管理されています。この世界中で一意に定められたIPアドレスをグローバルアドレスと呼びます。インターネットに接続する全ての機器は、このグローバルアドレスを使って情報のやり取りを行います。 しかし、現在インターネットに接続する機器は爆発的に増加しており、このままでは世界中で使えるグローバルアドレスが足りなくなってしまいます。そこで考え出されたのが、NAT(ネットワークアドレス変換)という技術です。NATは、限られた数のグローバルアドレスを複数の機器で共有できるようにする技術です。 例えるなら、マンションのようなイメージです。マンションには、一つしかない表札の住所を使って、そこに住むたくさんの人が手紙を受け取ったり送ったりすることができます。NATもこれと同じように、一つのグローバルアドレスを、家庭や会社といったローカルネットワーク内の複数の機器で共有することを可能にします。 ローカルネットワーク内では、機器ごとにプライベートアドレスと呼ばれる固有の番号が割り振られています。このプライベートアドレスは、マンションの部屋番号のようなものです。外部からは見えず、マンション内だけで使われます。インターネットに接続する際は、NAT機能を持つ機器(ルーターなど)が、プライベートアドレスをグローバルアドレスに変換して通信を行います。そして、戻ってきた情報を受け取ると、グローバルアドレスからプライベートアドレスに変換して、正しい機器に情報を届けます。このように、NATは限られたグローバルアドレスを有効活用し、多くの機器がインターネットに接続できるようにする、重要な役割を担っています。
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プライベートアドレス:家庭内ネットワークの識別子

家庭や会社といった限られた仲間内の連絡網で、それぞれの機器を見分けるための番号、それがプライベートアドレスです。例えるなら、マンションの部屋番号のようなものです。マンション全体の住所とは別に、それぞれの部屋には固有の番号が振られています。インターネットという広大な世界での住所とは別に、家庭内連絡網のような限られた範囲では、プライベートアドレスを使って機器を見分けます。これによって、それぞれの機器が連絡網の中で正しく情報のやり取りをすることができます。 例えば、親機に繋がっているパソコンや携帯電話、印刷機などは、それぞれ異なるプライベートアドレスを持っていて、互いにデータを送受信しています。このプライベートアドレスは、インターネット上から直接アクセスできないので、安全面でも大切な役割を担っています。外部から直接アクセスできないということは、マンションの部屋番号を知っていても、マンション全体の住所を知らないと、その部屋にたどり着けないのと同じです。 プライベートアドレスは限られた範囲内でしか使われないので、同じ番号が他の家庭や会社で使われていても問題ありません。これは、異なるマンションであれば、同じ部屋番号が存在しても混乱しないのと同じ理屈です。このように、プライベートアドレスは限られた範囲内での機器の識別と、安全な通信を実現するための重要な仕組みなのです。
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世界につながる住所:グローバルアドレス

世界中の機器が繋がり合う巨大な網の目、それがインターネットです。この網の中で、それぞれの機器が迷子にならないように、一つ一つに住所が割り振られています。これを広域住所、別名広域識別番号と呼びます。 私たちの住む家の住所と同じように、この広域識別番号も世界中でただ一つしかありません。手紙を送る際に住所が必要なように、インターネット上でもデータのやり取りを行う際に、この広域識別番号が必要です。自分の機械から他の機械へ、あるいは他の機械から自分の機械へ、データを送るためには、必ずこの広域識別番号を宛先として指定しなければなりません。ウェブサイトを眺めたり、電子郵便を送ったり、仲間と会話したり。こうしたインターネット上のあらゆるやり取りは、この広域識別番号を介して行われているのです。 例えば、あなたが自宅の機械で特定の景色を映す場所を見たいと思ったとします。その願いは、まずあなたの機械の広域識別番号と共にインターネットへと送られます。そして、インターネットの中を通り、最終的に目的の場所の広域識別番号に届きます。すると、その場所から景色を映した映像が、今度はその場所の広域識別番号と共にインターネットに送られ、あなたの機械の広域識別番号へと届けられるのです。 もし、世界中に同じ広域識別番号を持つ機械が二つあったらどうなるでしょうか。データはどちらに届けばいいのか分からなくなり、混乱が生じてしまいます。そのため、広域識別番号は世界中で唯一無二であることが非常に重要です。この広域識別番号こそが、インターネットという巨大な網の目を支える、なくてはならない重要な土台なのです。
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ローカルアドレスとは?その役割と仕組みを解説

網に繋がった機械は、それぞれ固有の住所のようなものを持っています。この住所がないと、誰に情報を送りたいのか、どこから情報を受け取るのか分からず、正しくやり取りができません。この住所のことを、ここでは「機械の住所」と呼ぶことにします。機械の住所には、大きく分けて二種類あります。一つは、世界中で使われているインターネット全体で通用する住所です。もう一つは、家の中や会社の中など、限られた範囲だけで使われる住所です。これは「構内住所」と呼ぶことにします。構内住所は、インターネット上では直接使えません。家の外に手紙を送る時、家の住所だけでは届きません。郵便局の住所も必要です。同じように、インターネットに接続する時は、構内住所だけでなく、インターネット用の住所も必要になります。しかし、構内住所は、機械の設定や管理をする上でとても大切な役割を持っています。例えば、家の中で誰がどの機械を使っているのかを管理したり、それぞれの機械に適切な設定をする際に、構内住所は欠かせません。この記事では、構内住所の役割、仕組み、そしてよく似た言葉である「私用住所」との関係について、詳しく説明していきます。構内住所は、限られた場所でのみ使われるので、同じ住所が別の場所で使われていても問題ありません。例えば、東京都の渋谷区にも新宿区にも、同じ番地の家があるかもしれません。これと同じように、異なる構内では、同じ構内住所が使われていることがあります。しかし、それぞれの構内の中だけで見ると、住所は一つしかないので、混乱することはありません。このように、構内住所は、限られた範囲内での通信を円滑に進めるために重要な役割を果たしています。また、インターネット全体で通用する住所とは異なり、構内住所は自由に設定できるため、それぞれの環境に合わせて柔軟に運用することができます。これは、ネットワーク管理を簡単にするという点でも大きなメリットです。この記事を読むことで、普段は見えないところで活躍している構内住所の重要性を理解し、ネットワークの仕組みをより深く理解できるようになるでしょう。
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ローカルIPアドレスを理解する

繋がる機械には、全て違う番号がつけられています。この番号は住所のようなもので、世界のどこにも同じものはありません。これを「インターネット住所」と呼びます。ただし、家の中や会社の中など、限られた仲間内の機械同士では、世界中で唯一無二である必要はありません。そこで使われるのが、ローカル「インターネット住所」、別名「私用住所」です。これは、家の外では使えませんが、家の中や会社の中では、それぞれの機械を見分けるのに大切な役割を果たします。 家の外と家の中を繋ぐ機器を想像してみてください。この機器は、家の中の機械からの連絡を受け取り、家の外に送る役割を担います。この時、家の中の「私用住所」を、家の外で通用する「インターネット住所」に変換する作業を行います。これが、「住所変換」と呼ばれる重要な仕組みです。家の外から来た連絡も、同様に「インターネット住所」から「私用住所」に変換されて、家の中の機械に届けられます。 もし「私用住所」が無かったら、家の中の全ての機械が、直接世界のネットワークに繋がることになります。これは、家の外からの攻撃に晒される危険性を高めることになります。「私用住所」を使うことで、家の中のネットワークは家の外から直接見えず、安全性が確保されます。また、「インターネット住所」は限られた資源です。世界中のあらゆる機器に「インターネット住所」を割り当てるのは、現実的ではありません。「私用住所」を使うことで、「インターネット住所」の節約にも繋がります。 このように、「私用住所」は、家のネットワークや会社のネットワークを安全に、そして効率的に運用するために欠かせないものです。普段は意識することのない「私用住所」ですが、私たちのインターネット生活を支える重要な役割を担っているのです。