フェイルオーバー

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インフラ

備えあれば憂いなし:冗長性の重要性

何かが壊れた時、すぐに使える代替品があるというのは、とても心強いものです。これを、専門用語で冗長性といいます。普段は使わない予備を準備しておくことで、不測の事態に備えることができるのです。 身近な例でいえば、自動車のスペアタイヤが分かりやすいでしょう。普段はトランクの中で静かにしていますが、もしタイヤがパンクしてしまったらどうでしょうか。そんな時、スペアタイヤは私たちを窮地から救ってくれる、なくてはならない存在となります。 情報処理の分野でも、この冗長性の考え方はとても重要です。例えば、インターネットで情報をやり取りする計算機を複数台用意しておき、普段は主となる計算機だけが動いているとします。もし、その主となる計算機に何か不具合が起きた場合はどうなるでしょうか。すぐに予備の計算機が動き出し、代わりに仕事を引き継ぎます。これによって、利用者は何事もなかったかのように、変わらずに計算機を利用し続けることができるのです。まるで、駅伝で走者がタスキをつなぐように、滞りなく処理を引き継ぐことで、情報サービスを途切れさせずに提供し続けることができるのです。 こうした備えは、企業の信用を守る上でも重要です。計算機が止まってしまい、顧客へのサービスが滞ってしまうと、企業の評判に傷がつく可能性があります。冗長性を持たせることで、そうした不測の事態による損失を最小限に抑えることができ、顧客からの信頼を維持することに繋がるのです。まさに、備えあれば憂いなしということわざの通りです。
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コールドスタンバイ:低コストな災害対策

事業を行う上で、情報処理の仕組みが滞りなく動き続けることは、なくてはならないものです。仕組みが止まると、仕事に大きな影響が出て、お金の損失だけでなく、会社の信頼も失ってしまうかもしれません。そのため、仕組みの不具合が起きた時に、素早く元の状態に戻せる準備を整えておくことが大切です。色々な対策方法がある中で、予備の仕組みを普段は動かさないでおく方法は、お金があまりかからず、効果も高い方法の一つです。 この方法は、普段使っている主要な仕組みとは別に、予備の仕組みを用意しておき、普段は電源を切っておくというものです。主要な仕組みが壊れた時に、この予備の仕組みを動かして、仕事を続けられるようにします。この予備の仕組みは、普段は動かしていないので、電気代や管理の手間がかかりません。また、主要な仕組みと同じ場所に置いておけば、災害などで両方とも壊れてしまう危険性があります。そのため、主要な仕組みとは別の場所に置いておくことが重要です。遠くに置いておくことで、地震や火事などの災害時にも、片方が無事であれば、事業を続けられる可能性が高まります。 しかし、この方法は、予備の仕組みを動かすまでに少し時間がかかるという欠点もあります。主要な仕組みから予備の仕組みへの切り替え作業や、データの移行などが必要です。そのため、どのくらいの時間、仕事が止まっても大丈夫なのかを事前に考えておく必要があります。また、予備の仕組みは普段動かしていないため、定期的に点検し、きちんと動くかどうかを確認しておくことも重要です。 費用を抑えたい、でも災害対策はしっかりしたいと考えている会社にとって、この方法は有効な選択肢の一つです。しかし、どのくらいの時間、仕事が止まっても大丈夫なのか、どの程度の頻度で点検を行うのかなど、事前にしっかりと計画を立て、準備しておくことが大切です。