
通信速度のbpsを理解する
私たちは日々、意識せずに情報網を使っています。その速さを示す尺度の一つに「ビット毎秒」があります。これは、一秒間にどれだけの量の情報を送受信できるかを示す単位です。情報量の最小単位は「ビット」と呼ばれ、零か一のどちらかの値で表されます。つまり、ビット毎秒の値が大きいほど、多くの情報を短い時間でやり取りできる、速い通信ができるということです。
たとえば、一秒間に一つの情報を送受信できる速さを「1ビット毎秒」と表します。一秒間に十の情報を送受信できる速さであれば、「10ビット毎秒」となります。この単位は、情報網の回線速度だけでなく、計算機と周辺機器の間で情報をやり取りする速さや、動画や音声の圧縮率を表す時にも使われます。
少し専門的な話をすると、通信速度は階段のように段階的に表現されます。階段の一段一段が「キロ」「メガ」「ギガ」といった接頭語に対応しています。キロは千倍、メガは百万倍、ギガは十億倍を意味します。例えば、千ビット毎秒は「キロビット毎秒」、百万ビット毎秒は「メガビット毎秒」、十億ビット毎秒は「ギガビット毎秒」と表現します。最近では、更に上の「テラビット毎秒」といった単位も使われ始めています。これは、ギガビット毎秒の千倍、つまり一兆ビット毎秒という膨大な量の情報を一秒間で送受信できる速さを示します。
このように、ビット毎秒という単位は、私たちが触れる様々な情報のやり取りにおいて、どれだけの速さで情報が送受信されているかを知るための重要な役割を担っています。普段何気なく使っている情報網の速度表示も、このビット毎秒に基づいているのです。