
ジャギー:滑らかでない表示の謎
私たちが普段何気なく見ているコンピューターの画面。それは、実は小さな点々で出来上がっています。まるで、夜空に輝く無数の星のように、画面全体に広がっています。一つ一つの点は、あまりにも小さいため、普段は肉眼ではっきりと認識することは難しいでしょう。しかし、虫眼鏡などで画面を拡大して見てみると、正方形や長方形といった小さな区切りが、格子状に並んでいる様子が見えてきます。
これらの小さな区切りの一つ一つを「画素」と呼びます。そして、この画素こそが、画面に映像を映し出すための、最小単位なのです。一つ一つの画素は、赤、緑、青の3色の光を放つことができます。これらの3色の光を、様々な明るさで混ぜ合わせることによって、実に多様な色を表現することが可能になるのです。例えば、赤と緑を混ぜれば黄色に、赤と青を混ぜれば紫色になります。3色全てを同じ明るさで混ぜると白になり、3色全てを消すと黒になります。
画面に表示される文字や写真、動画など、あらゆるものは、この無数の画素の集合体によって表現されています。ちょうど、色のついた小さなビーズを並べて、絵を描くようなものだと考えてみてください。ビーズの一つ一つが画素にあたり、ビーズの色が画素の色の役割を果たします。より小さなビーズをたくさん並べることで、きめ細やかで滑らかな絵を描くことができます。同じように、画素の数が多いほど、より精細で美しい映像を表示することができるのです。しかし、ビーズの数には限りがあるように、画素の数にも限りがあります。そのため、あまりにも複雑な映像を表示しようとすると、どうしても表現しきれない部分が出てきてしまうこともあります。