
オクテット:情報量の基礎単位
情報のやり取りや計算機の分野では、情報の量を表す基本的な単位が必要です。その一つがオクテットです。オクテットとは、常に8個の0か1の組み合わせで表される情報量のことです。0と1の並び方は、全部で2の8乗、つまり256通りあります。
よくオクテットと似た言葉で「バイト」が使われます。日常的には、オクテットとバイトは同じ意味で使われることがほとんどです。しかし、厳密に言うと両者は違います。オクテットは必ず8個の0か1の並びですが、バイトは計算機の仕組みによって、0か1の数が8個とは限りません。古いタイプの計算機では、6個や7個の0か1の並びで情報を表すものもありました。
オクテットが8個の0か1の並びと決まっているのに対し、バイトは場合によって数が変わるため、情報のやり取りにおいて混乱が生じる可能性があります。そのため、世界規模で統一された規格を決めている国際標準化機構や国際電気通信連合といった組織では、オクテットを使うことが推奨されています。
オクテットは、特にネットワークを介した情報のやり取りで重要な役割を果たします。異なる種類の計算機同士が正しく情報をやり取りするためには、オクテットのように明確に情報量が決まっている単位を使うことが必須です。オクテットを理解することは、計算機の中で情報がどのように扱われているかを知る上で、とても大切なことです。