パス指定

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開発

絶対パスを理解する

計算機の中の書類や入れ物も、住所のように、ある場所にしまわれています。これらの場所を示すものを「道筋」といいます。道筋には、大きく分けて絶対道筋と相対道筋という二つの書き方があります。 絶対道筋とは、書類や入れ物の場所を根元からすべて書く方法です。家の住所で例えるなら、国名から都道府県名、市町村名、番地までを漏れなく書くようなものです。例えば、東京都千代田区霞が関1丁目2番3号のように、場所が一つに決まる書き方です。この方法で書けば、誰でも迷わずその場所に行き着くことができます。計算機の中でも、この道筋を使うことで、どの場所からでも目的の書類や入れ物にたどり着けます。 一方、相対道筋とは、今いる場所から目的の書類や入れ物までの道のりを書く方法です。家の住所で例えるなら、近所の友達の家へ行く際に「3つ目の角を右に曲がって、2軒目の家」のように伝えるようなものです。例えば、今いる場所から見て、一つ上の階層に「資料」という入れ物があり、その中に「報告書」という書類がある場合、「資料/報告書」のように書きます。これは、今いる場所を基準にしているため、状況が変わると同じ書き方でも違う場所を指してしまう可能性があります。例えば、別の場所から同じように「資料/報告書」と書いても、そこには「資料」という入れ物も「報告書」という書類もないかもしれません。 絶対道筋は、場所がはっきりと決まるため、誤解が生じにくいという利点があります。誰が見ても、どの場所から見ても、同じ書き方で目的の書類や入れ物にたどり着けます。しかし、道筋が長くなりがちです。一方、相対道筋は、道筋が短く書きやすいという利点がありますが、今いる場所によって意味が変わってしまうため、注意が必要です。どちらの書き方も、それぞれ利点と欠点があるため、状況に応じて使い分けることが大切です。