ネットワークトポロジ

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対等な者同士の連携:ピアツーピア

近頃、よく耳にする「対等型交換網(ピアツーピア)」という言葉。どのような仕組みで、どのような利点があるのか、詳しく見ていきましょう。 インターネットで情報やファイルのやり取りをする際、従来は「顧客提供型(クライアントサーバー)」方式が主流でした。これは、中央にある大きなコンピュータ(提供装置サーバー)に顧客(利用者クライアント)が接続し、必要な情報をやり取りする仕組みです。まるで図書館のように、利用者は中央の図書館(提供装置)から本(情報)を借りるイメージです。しかし、利用者が増えると、図書館(提供装置)に大きな負担がかかり、処理速度が遅くなったり、アクセスが集中して繋がりにくくなったりする問題が発生します。 そこで登場したのが、対等型交換網(ピアツーピア)です。この仕組みでは、特定のコンピュータ(提供装置)を介さず、それぞれのコンピュータ(利用者)が直接ファイルをやり取りします。まるで友達同士で、持っている本(ファイル)を直接貸し借りするようなイメージです。 対等型交換網(ピアツーピア)の最大の利点は、提供装置への負担がないことです。利用者が増えたとしても、特定のコンピュータに負荷が集中することがありません。それぞれのコンピュータが持っている情報を提供し合うため、多くの利用者が同時にアクセスしても、安定した通信を維持できます。また、提供装置を用意する必要がないため、運用コストの削減にも繋がります。さらに、特定のコンピュータに障害が発生した場合でも、他のコンピュータから情報を入手できるため、情報へのアクセスが途絶えるリスクが低いという利点もあります。 このように、対等型交換網(ピアツーピア)は、従来の顧客提供型(クライアントサーバー)方式とは異なる特徴を持つ、画期的な情報交換の方法です。今後、ますます普及していくことが予想されます。
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多段接続で実現する高可用性システム

多くの機器や網を繋ぐ方法を多段接続と言います。いくつもの機器を順々に繋いでいく様子が、階段のように見えることから、この名前が付けられました。例として、幾つもの延長コードを繋げて電気を遠くまで送る様子を思い浮かべてください。直接繋ぐには距離が足りない時でも、多段接続を使えば遠くまで電気を送ることができます。 網の機器では、中継器や交換機などを多段接続することで、広い範囲の網を組むことができます。また、計算機なども多段接続することで、処理の能力や記憶の大きさを上げることができます。このように、多段接続は様々な場面で使われており、仕組み全体の性能や信頼性を高める上で大切な役割を担っています。 多段接続には、それぞれの機器が持つ働きを組み合わせることができるという利点もあります。例えば、安全対策用の機器を途中に挟むことで、網全体の安全性を高めることができます。また、負担を分散させる装置を導入することで、複数の計算機に負担を分散させ、仕組み全体の安定性を高めることもできます。このように、多段接続は単に機器を繋ぐだけでなく、仕組み全体の最適化を実現するための手段としても使われています。 さらに、近年注目を集めている雲の計算技術においても、多段接続は重要な役割を担っています。雲の環境では、仮想的な計算機や記憶装置などが網を介して多段的に接続されており、柔軟な仕組み作りを可能にしています。このように、多段接続は現代の情報技術仕組みには欠かせない技術となっています。
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繋がりを支える要:節点

結びつく場所、結びつく点。それが節点です。私たちの暮らしの中には、たくさんのものが繋がり、網の目のように広がっています。この網の目の中で、様々なものが交わり、行き交う場所、それが節点です。 たとえば、電車を思い浮かべてみてください。路線と路線が交わり、人が乗り換え、行き交う場所、それが駅です。駅は、まさに電車の路線網における節点と言えるでしょう。路線がただ線路として存在するだけでは、あちらこちらへ移動することはできません。駅という節点があることで、私たちは目的地へと移動することができるのです。 また、道路を考えてみましょう。車が行き交う交差点も、節点の一つです。複数の道路が交わる交差点は、交通の流れを調整する重要な役割を担っています。信号機によって車が安全に交差することで、私たちはスムーズに目的地へ向かうことができます。もし交差点がなく、道路がただ繋がっているだけだとしたら、交通は混乱し、安全な移動は難しくなるでしょう。 インターネットの世界でも同じことが言えます。情報をやりとりする際に、情報を送受信する機器や中継地点もまた、節点として機能しています。これらの節点のおかげで、私たちは世界中の人々と情報交換をすることができるのです。 このように、目に見えるものから目に見えないものまで、様々な場所で節点は重要な役割を果たしています。異なる場所を繋ぎ、流れを調整することで、人や物の移動、情報の伝達をスムーズに行うことができるのです。節点は、私たちの社会を支える、なくてはならない存在と言えるでしょう。