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仮想記憶とページファイル:パソコン快適化の秘訣

作業机の広さが足りなくなった時、一時的に資料を別の場所に保管することを想像してみてください。コンピュータも同じように、作業を行うための場所である主記憶装置(メインメモリ)がいっぱいになった際に、補助的な保管場所としてページファイルと呼ばれる領域を使います。このページファイルは、パソコン内部の記憶装置(ハードディスクやSSD)の一部を仮想的にメインメモリの一部として扱う仕組みです。 普段パソコンを使う際、私たちは同時に複数の仕事をすることがよくあります。例えば、文章を書きながらインターネットで調べ物をしたり、動画を見ながら音楽を聴いたりします。このような作業は、それぞれがメインメモリ上に展開されて処理されます。しかし、同時に多くの作業を行うと、メインメモリだけでは足りなくなることがあります。また、大きな表計算ファイルを開いたり、高画質の画像を編集したりする場合も、多くのメモリ領域が必要になります。 このようなメインメモリ不足の状態になると、パソコンの動作が遅くなったり、最悪の場合フリーズしてしまうこともあります。そこで、ページファイルが活躍します。ページファイルは、メインメモリの一部を一時的にハードディスクやSSDに退避させることで、メインメモリの空き容量を確保します。いわば、作業机の一部を拡張するような役割を果たします。 メインメモリからページファイルへデータを移動させる処理は、自動的に行われます。そのため、私たちが意識的に操作する必要はありません。ページファイルのおかげで、多くの作業を同時に行ったり、大きなデータを扱ったりしても、パソコンがスムーズに動作するようになります。ただし、ハードディスクやSSDへのアクセスはメインメモリへのアクセスに比べて時間がかかるため、ページファイルを頻繁に利用すると、パソコンの動作が少し遅くなることがあります。 ページファイルは、メインメモリの容量を仮想的に拡張し、システム全体のスムーズな動作を支える重要な役割を担っているのです。
仮想化

仮想メモリー:記憶容量の拡張

仮想記憶は、主記憶装置(メインメモリー)の容量が足りない時に、補助記憶装置の一部をメインメモリーのように扱う技術です。この技術のおかげで、プログラムは実際のメインメモリーの容量よりも広い記憶領域を使えるようになります。 プログラムを動かすには記憶領域が必要ですが、大きなプログラムや多くのプログラムを同時に動かす時は、メインメモリーの容量が足りなくなることがあります。こんな時に仮想記憶が役立ちます。仮想記憶は、補助記憶装置の一部を「交換ファイル」という領域に割り当て、メインメモリーに入りきらないデータを一時的に保存します。これにより、メインメモリーの容量を超えた記憶領域をプログラムに提供できるのです。 メインメモリーに比べて、補助記憶装置への読み書きは時間がかかります。そのため、仮想記憶を使うと処理速度が遅くなることがあります。しかし、仮想記憶のおかげで、メインメモリーの容量を気にせず大きなプログラムを動かしたり、多くのプログラムを同時に動かしたりできるようになります。 仮想記憶は、限られた資源を有効に使うための大切な技術であり、今の電子計算機にはなくてはならないものです。仮想記憶の仕組みを理解すれば、電子計算機の動きをより深く理解し、性能を良くするためのヒントが得られます。仮想記憶は、プログラムを作る人にとっても大切な考え方で、記憶領域の管理の大切さを知る上で役立ちます。 さらに、仮想記憶は、計算機の安定した動作にも役立っています。メインメモリーが足りなくなると、プログラムが急に止まってしまうことがありますが、仮想記憶によってこれを防ぐことができます。つまり、仮想記憶は、電子計算機が安定して動くために大切な役割を果たしていると言えるでしょう。