コンパイラ

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機械語への変換:オブジェクトコード解説

私たちが日々触れている携帯電話や卓上型計算機といった機器は、様々な応用処理を使って動いています。これらの応用処理は、命令を組み合わせた手順書のようなもの、つまり計画表のようなもので成り立っています。この計画表を作るために使われるのが、計画作成言語と呼ばれる特別な言葉です。しかし、計算機はこれらの計画作成言語を直接理解することはできません。計算機が理解できるのは、機械言語と呼ばれる言葉です。機械言語は、0と1の組み合わせだけで表現され、いわば計算機にとっての母国語のようなものです。 そのため、計画作成言語で書かれた計画表は、計算機が理解できる機械言語に翻訳する必要があります。この翻訳作業を担うのが、翻訳機のような役割を果たす特別な処理です。この翻訳機によって、計画作成言語で書かれた計画表は、機械語で書かれた実行計画書に変換されます。この実行計画書に相当するのが、目的符号と呼ばれるものです。目的符号は、計算機がそのまま実行できる形式になっています。 私たちが応用処理を意識せずに使えるのは、この目的符号のおかげです。例えば、絵を描く応用処理の場合を考えてみましょう。私たちは画面に線を描きたい時、画面上で指を動かすだけで線が表示されます。この時、裏側では、指の動きを感知する命令、線の太さや色を決定する命令、そして実際に画面に線を描く命令など、様々な命令が実行されています。これらの命令はすべて、目的符号として計算機に伝えられています。 このように、目的符号は、私たちが応用処理を快適に利用するための重要な役割を担っているのです。複雑な翻訳作業を自動で行うことで、私たちは計算機の仕組みを深く理解していなくても、様々な応用処理を簡単に使うことができます。まるで、外国語を知らなくても、自動翻訳機を使えば外国の人と会話ができるようなものです。目的符号は、まさに計算機と私たちの間を取り持つ、見えない翻訳機と言えるでしょう。
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機械語プログラム:性能を引き出すネイティブの力

機械語命令とは、計算機がそのまま理解し、実行できる命令のことです。人が読み書きしやすい言葉で書かれた命令は、最終的にこの機械語命令に変換されなければ、計算機は動きません。この変換の作業は、翻訳機のような役割を持つ特別な道具である翻訳器によって行われます。翻訳器は、高級な言葉で書かれた命令を読み込み、それを計算機の頭脳である演算装置が直接解釈できる機械語命令に変換します。 この機械語命令で書かれた指示は、特定の計算機の設計に依存します。そのため、異なる種類の演算装置を持つ計算機では、そのままでは動きません。例えば、ある会社の演算装置向けに作られた機械語命令は、別の会社の演算装置では動きません。それぞれの演算装置は、独自の命令の理解の仕方を持っており、理解できる機械語命令の形が異なるからです。 機械語命令は、計算機の物理的な部品と密接に関係しているため、実行速度が非常に速いという利点があります。他の形式の命令と比べると、間の手順や解釈の手順が不要なため、より効率的に動きます。高い性能が求められる応用や基本的な道具などによく使われています。また、物理的な部品に直接働きかけることができるため、計算機の資源を最大限に使うことができます。 例えば、画面に文字を表示するといった単純な動作でも、それを機械語命令に翻訳すると、複雑な数値の羅列になります。これは人が直接理解するのは困難ですが、計算機にとっては最も効率的な指示です。このように、機械語命令は計算機を動かすための根本的な言葉であり、計算機の動作を理解する上で重要な要素です。
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実行時コンパイラ:仕組みと利点

計算機に指示を出す手順書、いわゆるプログラムをより速く動かすための様々な工夫がされてきました。その中で、実行時編纂器というものが、近年注目を集めています。英語では「ジャスト・イン・タイム・コンパイラ」と呼ばれ、略してJIT編纂器とも呼ばれます。これは、プログラムを動かしながら、その場で機械が直接理解できる言葉に変換する技術です。事前に変換しておく方法と比べて、プログラムが動く時の状況に合わせて最適な変換ができるため、より速くプログラムを動かすことができます。 この技術は、例えば「ジャバ」などのプログラム言語で広く使われています。ジャバは、様々な種類の計算機で同じように動くことを目指した言語です。そのため、一度書いたプログラムをどの計算機でも動かせるという利点があります。しかし、計算機の種類ごとに最適な変換を事前に全て行うことは難しいため、以前はプログラムの実行速度が遅いという問題がありました。JIT編纂器はこの問題を解決し、ジャバで書かれたプログラムを高速に実行することを可能にしました。 JIT編纂器の仕組みは、まずプログラムを中間的な言葉に変換し、その後、実行時に計算機の種類に合わせて機械が直接理解できる言葉に変換するというものです。実行時の状況、例えばプログラムの中でよく使われる部分や、計算機の性能などを考慮して、最適な変換を行います。これにより、プログラム全体の実行速度が向上します。 JIT編纂器は、高性能な応用を開発する上で欠かせない技術となっています。今後、計算機がより複雑になり、プログラムの規模が大きくなるにつれて、JIT編纂器の重要性はさらに増していくと考えられます。より高度な変換技術や、新しい計算機の仕組みに対応したJIT編纂器の開発が期待されます。
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プログラミング言語:コンピュータへの指令

計算機に指示を出すための言葉、それが手順書き言葉です。私たちが日本語や英語で話し合うように、計算機にも専用の言葉を使って指示を出します。この計算機専用の言葉が、手順書き言葉です。手順書き言葉を使うことで、計算機の動作を細かく指示できます。 例えば、画面に文字を表示する、数字を計算する、情報を保存するといった操作は、すべて手順書き言葉で書かれた指示に従って行われます。手順書き言葉の種類はたくさんあり、それぞれ得意な分野や特徴が違います。ある手順書き言葉は、絵を描くのが得意かもしれません。また別の手順書き言葉は、たくさんの情報を整理するのが得意かもしれません。どんな目的で計算機を使うかによって、適切な手順書き言葉を選ぶことが大切です。適切な手順書き言葉を選ぶことで、より効率的に計算機を動かすことができます。 手順書き言葉は、計算機と人間をつなぐ大切な橋渡し役です。手順書き言葉を学ぶことで、計算機に自分の思い通りの動作をさせることができます。まるで魔法使いのように、計算機を自由に操ることができるのです。最近では、子供向けの簡単な手順書き言葉を使ったおもちゃや教材も増えてきています。遊びながら手順書き言葉の考え方を学ぶことができるので、将来、本格的に手順書き言葉を学ぶための良い準備となるでしょう。手順書き言葉を学ぶことは、単に計算機の操作方法を覚えるだけでなく、論理的な考え方や問題解決能力を育むことにもつながります。これからの時代、手順書き言葉の知識はますます重要になっていくでしょう。
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コンパイルエラー:プログラムの文法チェック

計算機に指示を出すための言葉は、人間にとって分かりやすいものと、計算機にとって分かりやすいものとでは、種類が違います。人間が書いた計算機への命令を、計算機が直接理解できる言葉に変換する作業を「翻訳」と呼びます。この翻訳作業を行う道具を「翻訳機」と呼びます。 翻訳作業中に問題が発生することがあります。これが「翻訳間違い」です。人間が書いた命令の言葉遣いに誤りがあると、翻訳機は命令の内容を正しく理解できず、間違いを報告します。これは、日本語の文章で例えると、句読点の位置が間違っていたり、主語と述語が合っていなかったりするようなものです。このような文章は意味が通じにくく、正しく解釈することが難しいです。 同様に、計算機への命令にも言葉遣いの規則があり、翻訳機はこの規則に従って命令を解釈します。規則に合っていない言葉遣いがあると、翻訳機は命令を理解できず、翻訳間違いとなります。例えば、計算に使う数字を文字として書いてしまったり、命令の順番が間違っていたりすると、翻訳間違いが発生します。 翻訳間違いの種類は様々です。あるものは、命令の書き方が間違っていることを示す単純なもので、すぐに修正できます。しかし、あるものは、プログラム全体の構造に関わる複雑なもので、修正に時間がかかることもあります。翻訳間違いを修正するには、まず間違いの種類を理解し、その原因を特定する必要があります。原因が分かれば、命令の書き方を修正することで、翻訳間違いを解決できます。 翻訳間違いを減らすためには、命令を書く際に注意深く規則を守ることが重要です。また、一度にたくさんの命令を書かずに、少しずつ書きながら、こまめに翻訳機で確認することも効果的です。 翻訳間違いは、計算機への指示を出す上で避けて通れない問題です。しかし、間違いの原因を理解し、適切な修正を行うことで、最終的には計算機に正しく指示を出すことができます。
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コンパイラー言語:機械語への翻訳

計算機に指示を出すための言葉の種類の一つに、コンパイラー言語と呼ばれるものがあります。この言葉は、私たち人間にとって分かりやすい形で命令を書くことができるので、開発の作業効率を高めるのに役立ちます。しかし、計算機は私たちの言葉そのままでは理解できません。そこで「コンパイラー」という特別な翻訳ソフトが登場します。このコンパイラーが、人間が書いた命令を、計算機が理解できる言葉(機械語)へと変換してくれるのです。 例えるなら、外国の方と話す時に通訳が必要なのと同じです。私たちが日本語で話すと、通訳がそれを相手の国の言葉に訳してくれます。コンパイラーはまさにこの通訳のような役割を果たします。私たちが書いた命令(プログラム)を、計算機が理解できる機械語に翻訳してくれるのです。 この翻訳作業は、プログラムを実行する前に行われます。一度翻訳された機械語は、その後何度も実行することができます。これは、本を翻訳する作業に似ています。一度日本語に翻訳された本は、何度も繰り返し読むことができますよね。 コンパイラー言語で書かれたプログラムは、一度翻訳されてしまえば、計算機は直接機械語で命令を実行できるので、実行速度が速いという利点があります。翻訳の手間は最初に一度だけなので、プログラムを何度も使う場合には、全体的な処理速度が速くなるのです。 代表的なコンパイラー言語には、古くから使われているものから、最近作られたものまで様々な種類があります。それぞれ特徴があるので、目的に合わせて適切な言語を選ぶことが大切です。
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コンパイラ:プログラムの翻訳者

役割とは、ある物事における担うべき機能や任務のことです。 計算機で様々な処理を行うためには、計算機専用の言葉で命令を記述する必要があります。この言葉は機械語と呼ばれ、0と1の組み合わせで表現されます。しかし、人間にとって機械語は非常に理解しにくいため、人間にとって分かりやすい様々なプログラミング言語が開発されました。プログラミング言語を使うことで、人間はより簡単に計算機への命令を記述できます。 しかし、計算機はプログラミング言語を直接理解することはできません。そこで、プログラミング言語で書かれた命令を機械語へと変換する役割を担うのが「翻訳機」です。この翻訳機こそが、コンパイラと呼ばれるものです。 コンパイラは、プログラミング言語で書かれた原文を読み込み、それを機械語に変換します。この変換作業を翻訳と呼びます。翻訳された機械語は、計算機が直接理解し実行できる形式になっています。 コンパイラは、様々なプログラミング言語に対応したものが存在します。それぞれのプログラミング言語には独自の文法や規則がありますが、コンパイラはそれらの規則に従って正確に機械語へと変換する必要があります。もし、プログラムに誤りがあれば、コンパイラはそれを検出し、人間に分かりやすい形で知らせます。これにより、プログラムの誤りを早期に発見し修正することが可能になります。 このように、コンパイラは、人間が書いたプログラムを計算機で実行するために不可欠な存在です。コンパイラのおかげで、私たちは様々なプログラミング言語を使って、より高度で複雑な処理を計算機に行わせることができるのです。
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高級言語:人間に寄り添うプログラミング

計算機に命令を与えるための言葉である、プログラム言語には様々な種類があります。これらのプログラム言語の中で、私たち人間にとって分かりやすい表現や言葉の組み立て方を使って記述できるものを、高級言語と呼びます。まるで人間同士が話をするように、計算機に命令を伝えることができるのが、高級言語の大きな特徴です。これにより、プログラムを作る作業が容易になり、より複雑な処理を効率的に記述できるようになります。 高級言語が登場する前は、機械語と呼ばれる計算機専用の言葉でプログラムを作る必要がありました。機械語は0と1の数字の羅列であり、人間には理解しづらいものでした。例えるなら、外国語を知らない人が、その国の言葉で書かれた文章を読むようなものです。とても難しい作業だったことが想像できるでしょう。 高級言語は、この機械語を人間にも理解できる形に変換することで、プログラム作りをより身近なものにしました。人間が理解しやすい言葉でプログラムを書くことができるため、プログラム作成にかかる時間や労力を大幅に削減することが可能になりました。また、プログラムの誤りを探し出す作業や、修正する作業も容易になります。さらに、他の人が作ったプログラムの内容を理解することも容易になるため、共同作業やプログラムの再利用もしやすくなります。 現在広く使われているプログラム言語の多くは、この高級言語に分類されます。例えば、仕事の現場でよく使われているものや、携帯電話のアプリを作るためのもの、人工知能の開発に使われているものなど、様々な種類があります。これらの高級言語は、それぞれ得意な分野や特徴を持っています。そのため、作るプログラムの種類や目的に合わせて、最適な言語を選ぶことが重要です。 このように、高級言語は計算機をより使いやすく、より高度な処理を可能にするための重要な役割を担っています。今後も、技術の進歩に合わせて、より便利で高性能な高級言語が開発されていくことでしょう。
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手軽にプログラム!インタープリター言語の世界

人間が書き記した指示を機械が理解できるように変換する手順は、大きく分けて二種類あります。その一つが、翻訳者のように指示全体を一度に機械語に変換してしまう方法で、もう一つが通訳者のように指示を一つずつその場で機械語に変換しながら実行していく方法です。後者の方法で使われる言葉を「通訳型言語」と呼びます。 通訳型言語は、人間にとって分かりやすい言葉で指示を書くことができます。この分かりやすい言葉で書かれた指示を、機械が直接理解できる言葉に変換する役割を担うのが「通訳者」です。この「通訳者」は、指示を一行ずつ読み取り、それを機械語に変換し、機械に実行させます。 通訳型言語の利点は、修正が容易であるという点です。もし指示の一部を変更する場合、翻訳型言語では指示全体をもう一度変換する必要があります。しかし、通訳型言語では変更した部分だけを「通訳者」が再変換すればよいため、修正にかかる手間と時間が大幅に削減されます。これは、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ完成形に近づけていく開発作業において、大きな強みとなります。 まるで粘土細工のように、修正が容易なため、試作品を素早く作り、それを改良していく開発スタイルに適しています。常に変化する状況に合わせて柔軟に対応できるため、開発の速度を上げ、効率を高めることができます。ただし、指示を実行するたびに「通訳者」による変換作業が必要となるため、翻訳型言語と比べると実行速度が遅くなるという側面も持っています。これは、通訳型言語を使う際に考慮すべき点の一つです。
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構文規則を表現するBN記法

書き方の決まりを書き表す方法の一つに、ビーエヌ記法というものがあります。これは、バッカス・ナウア記法を短くした呼び名です。一体どのようなものなのでしょうか。 ビーエヌ記法は、プログラムの言葉や、文章の書き方の決まりを書き表すための、特別な書き表し方です。例えるなら、設計図を書くための言葉のようなものです。この書き表し方は、ジョン・バッカスさんとピーター・ナウアさんという二人の研究者によって考え出されました。 二人は、アルゴル60というプログラムの言葉の書き方の決まりを明らかにするために、このビーエヌ記法を作りました。ビーエヌ記法を使うと、書き方の決まりを、分かりやすく、簡潔に書き表すことができます。ですから、プログラムの言葉を作る時や、その言葉を使ってプログラムを作る道具を作る時に、ビーエヌ記法はとても役に立ちます。 ビーエヌ記法の影響は、その後作られたたくさんのプログラムの言葉や、文章の書き方の決まりにも見られます。ビーエヌ記法のおかげで、言葉を作る人は、より厳密な書き方の決まりを定めることができるようになりました。また、プログラムを書く人は、その言葉の仕組みを正確に理解することができるようになりました。 さらに、プログラムを作る道具を作る人は、ビーエヌ記法に基づいて、プログラムの書き方の決まりをチェックする部分を、より効率的に作ることができるようになりました。このように、ビーエヌ記法は、情報処理の分野で欠かせないものとなっているのです。
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ソースコードを読み解く

定義とは、物事の意味や内容を明確に限定することです。コンピューターの世界では、様々な専門用語が登場し、それらを正しく理解することが重要です。定義を理解することで、複雑なシステムや技術も分かりやすくなります。 さて、今回の主題である「原始文書」の定義について説明します。原始文書とは、人間が計算機に指示を与えるために、プログラミング言語を使って書き記した文書のことです。人間は日本語や英語など様々な言語を用いて意思疎通を図りますが、計算機はそれらを直接理解できません。計算機が理解できるのは、0と1の組み合わせで表現される機械語と呼ばれる言葉だけです。この機械語は、計算機にとっての「母国語」のようなものです。 人間が書いた原始文書は、計算機が直接理解できる機械語に変換する必要があります。この変換作業を行うのが、翻訳機のような役割を果たす「集成機」や「組み立て機」と呼ばれる特別な道具です。これらの道具を使って、人間が理解しやすいプログラミング言語で書かれた原始文書を、計算機が実行できる機械語に変換します。 原始文書は、人間と計算機の橋渡し役と言えるでしょう。人間が計算機にさせたい仕事を、原始文書という形で指示し、それを翻訳機によって機械語に変換することで、計算機は初めてその指示を理解し、実行することができます。原始文書は「原典」や「原始計画書」とも呼ばれますが、いずれも同じものを指します。この原始文書を読み解くことは、計画の仕組みを理解する上で非常に大切です。原始文書を理解することで、計算機がどのように動作するのか、どのような指示を与えればどのような結果が得られるのかを理解することができます。そして、より効率的で効果的な指示を計算機に与えることができるようになるのです。
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機械語:計算機との対話

計算機は、私たちが日常で使っている言葉のように、日本語や英語をそのまま理解することはできません。計算機が理解できる言葉は、0と1の二つの数字だけを組み合わせたものです。この、0と1の羅列こそが、機械語と呼ばれる計算機の言葉です。 機械語は、計算機の頭脳とも言える中央処理装置(CPU)に直接命令を伝えるための言葉です。計算機を動かすためのあらゆる指示は、最終的にこの機械語に変換されて実行されます。まさに、計算機を動かすための最も基本的な命令の集まりと言えるでしょう。 この命令は、計算機内部にある様々な部品に対して、具体的な動作を指示します。例えば、記憶装置から必要な情報を一時的に保管する場所(レジスター)に読み込んだり、レジスターに保管された値同士を計算したり、ある条件が満たされたときには別の場所に処理を移したりといった指示です。これらの動作の一つ一つが、計算機の働きを支えているのです。 これらの命令はすべて、0と1の数字の組み合わせによって表現されます。そのため、私たち人間にとっては、まるで暗号のように見えます。数字の羅列を見ても、それが何を意味するのか、すぐに理解することは難しいでしょう。しかし、計算機はこの0と1の組み合わせを正確に理解し、高速で処理することで、様々な作業を行います。 機械語は、人間と計算機をつなぐための、最も原始的でありながら、最も重要な言葉と言えるでしょう。私たちが普段使っている様々な道具や機械も、最終的にはこの機械語によって制御されているのです。
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アセンブラ:機械語への翻訳者

計算機の世界では、人間が書きやすく読みやすい言葉で指示を出すための様々な工夫が凝らされています。この指示を出すための言葉をプログラム言語と言い、プログラム言語には大きく分けて二つの種類があります。一つは人間が理解しやすい高級言語で、もう一つは計算機が直接理解できる機械語です。 高級言語は、私たちが日常使う言葉に近い表現でプログラムを書くことができます。しかし、計算機は高級言語を直接理解することができません。そこで、高級言語で書かれたプログラムを機械語に翻訳する特別な道具が必要になります。 一方、機械語は計算機が直接理解できる言葉ですが、人間にとっては非常に難解です。0と1の羅列で構成されており、これを直接扱うのは大変な作業になります。そこで、機械語と人間が少し理解しやすい表現の中間にあるのが、アセンブリ言語です。 アセンブリ言語は、機械語の命令を短い記号で表現したもので、機械語に非常に近い低水準言語です。アセンブリ言語を使うことで、計算機の部品を直接操作するような細かな制御が可能になります。 アセンブリ言語で書かれたプログラムを機械語に変換する道具がアセンブラです。アセンブラは、アセンブリ言語で書かれた命令を一つ一つ機械語に対応させて変換していきます。この変換作業をアセンブルと言います。アセンブラは、プログラム言語の中でも、機械語との結びつきが強く、計算機の仕組みを理解する上で重要な役割を担っています。アセンブリ言語とアセンブラを学ぶことで、計算機がどのようにプログラムを実行しているのか、より深く理解することができます。