
問い合わせ言語:データ活用への近道
問い合わせ言語とは、情報のかたまりであるデータベースに蓄えられた様々な情報を取り出したり、変更したりするための専用の言葉です。まるで、たくさんの本が並んだ図書館で、特定の本を探すための道具のようなものです。膨大な量のデータの中から、必要な情報を無駄なく探し出すために使われます。
データベースには様々な種類があり、それぞれに適した問い合わせ言語が存在します。関係データベースと呼ばれる、表の形で整理されたデータを取り扱うデータベースでは、エスキュエルと呼ばれる問い合わせ言語が広く使われています。また、文章のように整理されていない、非構造化データと呼ばれるデータを取り扱うデータベースでは、別の問い合わせ言語が使われることもあります。このように、データベースの種類や目的に合わせて、様々な問い合わせ言語が開発され、利用されています。
多くの問い合わせ言語は、人間にとって理解しやすい文法で書かれています。そのため、複雑な計算機の仕組みを知らなくても、比較的簡単にデータの操作を指示できます。例えば、「社員名簿から、営業部に所属する人の名前と電話番号を全て表示する」といった指示を、問い合わせ言語を使って表現することができます。従来のように、専門的な計算機の言葉を使って複雑な指示を書く必要がなくなり、誰でも手軽にデータを利用できるようになりました。
問い合わせ言語を使いこなせるようになると、データの分析や活用が容易になります。例えば、顧客の購買履歴データから、よく購入されている商品を見つけ出すといった分析も、問い合わせ言語を使って行うことができます。問い合わせ言語は、データ活用のための最初の第一歩であり、現代の情報化社会において不可欠な技術と言えるでしょう。