
メモリー解放:アンロードの基礎知識
電算機を気持ちよく使うためには、記憶装置の扱いが大切です。記憶装置に置かれた仕掛かり中の仕事や記録は、使い終わった後もそのまま残っていると、記憶装置の場所を圧迫し、装置全体の動きを遅くする一因となります。そこで活躍するのが「荷下ろし」です。荷下ろしとは、不要になった仕掛かり中の仕事や記録を記憶装置上から消したり、別の場所に移したりして、記憶装置の場所を空ける作業のことです。
仕掛かり中の仕事や記録は、電算機を使う上で様々な場面で生まれます。例えば、文章作成をする、絵を描く、計算をするといった作業は、全て記憶装置の一部を使って行われます。これらの作業が終わっても、関連する記録が記憶装置に残ったままになっていることがよくあります。荷下ろしを行うことで、これらの不要になった記録を消し、記憶装置の空き容量を増やすことができます。
荷下ろしには、大きく分けて二つの方法があります。一つは、不要になった記録を完全に消去する方法です。これは、もう二度と使わない記録を消す場合に有効です。もう一つは、不要になった記録を別の記憶装置、例えば補助記憶装置に移動する方法です。これは、すぐに使う予定はないけれど、将来的に必要になるかもしれない記録を保管しておく場合に便利です。
荷下ろしを行う利点は、記憶装置の空き容量が増えることで、電算機の動作が速くなり、安定性も向上することです。また、不要な記録を消すことで、記憶装置内が整理され、必要な記録を見つけやすくなるという利点もあります。
ただし、荷下ろしを行う際には注意点もあります。必要な記録を誤って消してしまうと、復元が難しい場合もあるため、どの記録を荷下ろしするかは慎重に判断する必要があります。また、荷下ろしには多少の時間がかかるため、作業中に電算機の動作が一時的に遅くなることもあります。荷下ろしの作業は、電算機の利用状況に応じて適切な方法で行うことが大切です。