
処理を分担!コプロセッサの役割
補助処理装置とは、計算機の頭脳である中央処理装置(中央演算処理装置)の働きを助ける装置のことです。中央演算処理装置は計算機全体の制御を行う主要な処理装置ですが、全ての処理を中央演算処理装置だけで行うのは、処理能力に限界があります。そこで、特定の処理に特化した補助処理装置を導入することで、中央演算処理装置の負担を軽くし、計算機全体を速く動かすことができるのです。
中央演算処理装置は、例えるなら何でも屋です。様々な仕事をこなせますが、特定の専門的な仕事は、その道の専門家である補助処理装置に任せた方が効率が良い場合があります。例えば、絵の処理や音の処理、情報の暗号化などは、中央演算処理装置にとって負担が大きい処理です。これらの処理を補助処理装置に任せることで、中央演算処理装置は他の重要な処理に集中できます。
補助処理装置を使う利点は、計算機全体の処理速度の向上です。中央演算処理装置が抱えていた負担を軽減することで、他の処理が滞りなく行えるようになり、結果として全体の処理能力が向上します。また、補助処理装置は特定の処理に特化して作られているため、その処理に関しては中央演算処理装置よりも高速に処理できる場合もあります。
道路の交通整理に例えてみましょう。中央演算処理装置が全ての車両の通行を管理する信号だとすると、補助処理装置は特定の種類の車両や、特定の方向へ進む車両を誘導する、補助的な信号のような役割を果たします。これにより、全体の交通の流れがスムーズになるのです。このように、補助処理装置は計算機の中で重要な役割を担っており、計算機の性能向上に大きく貢献していると言えるでしょう。