パソコンの心臓、電源ユニット
ITを学びたい
先生、「PSU」ってなんですか?
IT専門家
「PSU」は「電源ユニット」のことだよ。パソコンなどの電子機器に電気を供給する装置だね。
ITを学びたい
つまり、パソコンを動かすために必要な電気を作る装置ってことですか?
IT専門家
そうだね。コンセントから来る電気をパソコンで使える形に変換して供給しているんだ。だから、電源ユニットがないとパソコンは動かないんだよ。
PSUとは。
「情報技術」に関する言葉である「PSU」(電源装置。「power supply unit」のそれぞれの頭文字から。つまり電源装置のこと)について
電源ユニットの役割
電子計算機は、様々な部品が組み合わさって動作しています。その中で、電源装置は、電子計算機全体の動作に欠かせない重要な部品です。まるで人の心臓のように、電子計算機全体の働きを支えています。
電源装置の主な役割は、家庭用のコンセントから供給される交流電流を、電子計算機内部の部品が使える直流電流に変換することです。電子計算機内部の部品、例えば主要な回路基板や演算処理装置、画像処理装置、記憶装置などは、すべてこの電源装置から電力の供給を受けて動作しています。
電源装置が安定した電力を供給できなければ、電子計算機は正常に動作することができません。例えば、電力が不足すると、電子計算機が急に停止したり、動作が不安定になったりする可能性があります。最悪の場合、部品が壊れてしまうこともあります。まさに電子計算機の生命線と言えるでしょう。
電子計算機を新しく組み立てる際には、電源装置選びが非常に重要です。高性能な部品をたくさん搭載する場合は、それに見合った出力の電源装置を選ぶ必要があります。出力の小さい電源装置では、電子計算機が正常に動作しないばかりか、部品の故障につながる可能性もあります。
また、電源装置の品質も大切です。品質の低い電源装置は、電圧の変動が大きく、電子計算機の安定動作を損なう可能性があります。信頼できる製造元の製品を選ぶことが大切です。電源装置は電子計算機の心臓部であり、安定した動作のために欠かせない部品です。電子計算機を組み立てる際には、電源装置の選定にも十分な注意を払いましょう。
電源装置の重要性 | 詳細 |
---|---|
電子計算機全体の動作に不可欠 | 人の心臓のように、電子計算機全体の働きを支える。家庭用コンセントの交流電流を、電子計算機内部で使える直流電流に変換する。 |
安定した電力供給の必要性 | 電力が不足すると、電子計算機が停止、動作が不安定になる、部品が壊れる可能性がある。 |
電源装置選びの重要性 | 搭載する部品に見合った出力の電源装置を選ぶ必要がある。出力不足は、動作不良や部品の故障につながる。 |
電源装置の品質の重要性 | 品質の低い電源装置は電圧変動が大きく、安定動作を損なうため、信頼できる製造元の製品を選ぶ。 |
電源ユニットの形状と規格
机箱に電気を供給する装置、電源装置には様々な形や規格があります。装置を収める箱との相性を確かめることが大切です。ここでは代表的な規格であるATX電源とSFX電源について説明します。
ATX電源は、多くの机箱に使われている一般的な規格です。大きさは奥行きが14cm、幅が15cm、高さが8.6cmと決まっており、多くの机箱に適合するように設計されています。机箱を選ぶ際に、ATX電源に対応しているかを確認することで、ほとんどの場合問題なく組み立てることができます。
一方、SFX電源は、小さな机箱向けに作られた規格です。ATX電源よりも小さく、奥行きが12.5cm、幅が10cm、高さが6.35cmとなっています。限られた空間でも効率的に電気を供給することができ、小さな机箱に組み込むのに適しています。
電源装置を選ぶ際には、形だけでなく、電気の変換効率も重要な要素です。変換効率とは、供給された電気が実際に使える電気としてどれだけ変換されるかを表す割合です。この変換効率が高いほど、無駄な電力が少なくなり、電気代を抑えることに繋がります。
変換効率の指標として、80PLUS規格があります。この規格では、電源装置の変換効率に応じて、スタンダード、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、チタニウムの6段階に分けられます。チタニウムが最も変換効率が高く、スタンダードが最も低くなっています。高いランクの電源装置ほど、電気の無駄が少なく、省エネルギーに繋がります。
机箱の大きさと電源装置の規格、そして電気の変換効率を考慮して、最適な電源装置を選びましょう。
項目 | ATX電源 | SFX電源 |
---|---|---|
大きさ | 奥行き14cm x 幅15cm x 高さ8.6cm | 奥行き12.5cm x 幅10cm x 高さ6.35cm |
対応机箱 | 多くの机箱 | 小さな机箱 |
変換効率 | 80PLUS規格 (スタンダード、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、チタニウム) | 80PLUS規格 (スタンダード、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、チタニウム) |
電源ユニットの出力
電気を供給する装置である電源ユニットは、コンピュータを動かすために無くてはならない部品です。この電源ユニットの性能を表す重要な指標の一つに出力、つまりどれだけの電気を供給できるかという値があります。この出力はワットという単位で表され、数字が大きいほど多くの電気を供給できることを意味します。
コンピュータを構成する部品、例えば計算処理を担う中央処理装置や、画面表示を司る画像処理装置、記憶装置など、これら全てが動作するには電気が必要です。それぞれの部品が必要とする電気の量は異なり、高性能な部品ほど多くの電気を消費する傾向にあります。電源ユニットを選ぶ際には、これらの部品が必要とする電気の総和よりも、電源ユニットの出力が大きいことが必須です。
もし電源ユニットの出力が不足していると、どうなるでしょうか。供給される電気が足りなければ、コンピュータは不安定になり、突然動作が停止したり、予期せぬエラーが発生する可能性があります。さらに悪い場合は、電源ユニット自体が過熱して故障したり、他の部品に損傷を与えてしまうこともあります。
そのため、コンピュータを組み立てる際には、搭載する部品の消費電力を念入りに確認し、合計値よりも余裕を持った出力の電源ユニットを選ぶことが大切です。特に、高画質のゲームなどを楽しむために高性能な画像処理装置を搭載する場合は、消費電力が非常に大きくなるため、注意が必要です。中央処理装置や記憶装置なども消費電力に影響するため、全ての部品の消費電力を調べて合計値を計算するようにしましょう。少し余裕を持った出力の電源ユニットを選んでおけば、安定した動作だけでなく、将来、部品を追加する際の拡張性も確保できます。
電源ユニットの重要性 | ポイント |
---|---|
出力(ワット数) | 大きいほど多くの電気を供給可能 |
部品の消費電力 | 高性能な部品ほど消費電力大 |
電源ユニット選択の基準 | 搭載部品の消費電力の合計以上 |
出力不足の場合のリスク |
|
推奨事項 |
|
電源ユニットの選び方
計算機を動かす上で欠かせない部品である電源装置。その選び方を詳しく説明します。電源装置は、計算機全体の安定動作に直結する重要な部品です。適切な電源装置を選ばなければ、計算機が不安定になったり、最悪の場合、他の部品を壊してしまう可能性もあります。電源装置を選ぶ際には、出力電力だけでなく、信頼性、静音性、ケーブル、変換効率など、様々な要素を考慮する必要があります。
まず、必要な出力電力を計算しましょう。計算機に搭載する部品の消費電力を合計し、余裕を持った容量の電源装置を選びます。高性能な画像処理装置や中央処理装置を搭載する場合は、より大きな出力電力が必要になります。計算機の構成が将来変化する可能性も考慮し、少し余裕を持った容量を選ぶと良いでしょう。次に、信頼性の高い製造元の製品を選びましょう。信頼性の高い製造元の製品は、高品質な部品を使用し、厳格な検査を行っているため、長期間安定して動作します。価格だけで判断せず、製造元の評判や製品の評価も確認しましょう。
静音性も重要な要素です。電源装置には冷却用の送風機が搭載されているため、動作音が発生します。静音性に優れた電源装置を選ぶことで、快適な計算機環境を実現できます。送風機の大きさや回転数、電源装置の設計によって静音性は大きく変わるため、製品の仕様や評価を参考にしましょう。ケーブルの種類や長さも確認が必要です。計算機に接続するために必要なケーブルの種類や長さが足りないと、取り付けに苦労したり、配線が乱雑になる可能性があります。事前に必要なケーブルの種類や長さを確認し、適切な長さのケーブルが付属した電源装置を選びましょう。変換効率も確認しておきましょう。変換効率が高い電源装置は、無駄な電力を消費しないため、電気代の節約にも繋がります。80プラス認証など、変換効率を示す指標を参考に、高効率な電源装置を選びましょう。
これらの要素を考慮して、自分の計算機に最適な電源装置を選び、快適で安定した計算機環境を構築しましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
出力電力 | 搭載部品の消費電力の合計 + 余裕。高性能な画像処理装置や中央処理装置の場合はより大きな出力電力が必要。将来の構成変更も考慮。 |
信頼性 | 信頼性の高い製造元の製品を選ぶ。高品質な部品、厳格な検査で長期間安定動作。価格だけでなく評判や評価も確認。 |
静音性 | 送風機の大きさ、回転数、電源設計で静音性が変わる。製品の仕様や評価を参考に。 |
ケーブル | 必要な種類と長さを確認。適切な長さのケーブルが付属した製品を選ぶ。 |
変換効率 | 80プラス認証など変換効率を示す指標を参考に、高効率な電源を選ぶ。無駄な電力消費を抑え、電気代節約にも繋がる。 |
電源ユニットの交換
計算機を構成する部品の変更や、電源供給装置の不具合発生時には、電源供給装置の交換が必要となります。この作業は、手順を踏まえ、注意深く行う必要があります。作業開始前に、必ず計算機の電源を切り、主電源ケーブルを抜いてください。感電の危険を避けるために、この手順は大変重要です。また、静電気は計算機の部品を損傷させる可能性があるため、静電気対策も重要です。静電気防止リストバンドを装着する、あるいは金属製の机などに触れて身体に帯電した静電気を逃がすなど、適切な処置を講じてください。
計算機の筐体を開ける際には、各部のねじを丁寧に外していきます。筐体の構造は機種によって異なるため、取扱説明書を参照しながら作業を進めるのが良いでしょう。古い電源供給装置の取り外しは、まず全ての接続ケーブルを慎重に抜くことから始めます。ケーブルの種類や接続位置をメモしておくと、新しい電源供給装置を取り付ける際に役立ちます。電源供給装置はねじで固定されているので、これらを外し、筐体から取り出します。新しい電源供給装置を取り付ける際は、取り外した手順と逆の手順で行います。ねじ止めを確実に行い、全ての接続ケーブルを正しい位置に接続してください。接続が不完全だと、計算機が正常に動作しない可能性があります。
作業に不安がある場合は、無理せず専門業者に依頼することを検討してください。不適切な作業は計算機を損傷させる恐れがあります。また、電源供給装置の交換は、機種によって難易度が大きく異なる場合があります。作業前に、インターネットや取扱説明書などで、手順や注意点を確認することをお勧めします。交換作業が完了したら、筐体を閉じ、電源ケーブルを接続し、計算機が正常に起動するか確認しましょう。
手順 | 注意点 |
---|---|
1. 電源を切る | 主電源ケーブルを抜く |
2. 静電気対策 | 静電気防止リストバンド装着、金属に接触 |
3. 筐体を開ける | ねじを丁寧に外し、取扱説明書を参照 |
4. 古い電源装置の取り外し | 全ての接続ケーブルを慎重に抜き、種類と接続位置をメモ |
5. 新しい電源装置の取り付け | 取り外し手順と逆の手順、ねじ止めを確実に、全ての接続ケーブルを正しい位置に接続 |
6. 筐体を閉じる | 電源ケーブルを接続し、起動確認 |
7. 不安な場合 | 専門業者に依頼を検討 |
電源ユニットの保護
計算機を安定して動かすために欠かせないのが電源装置です。この電源装置は、計算機全体の動作に電気を供給する重要な役割を担っています。電源装置が故障すると、計算機全体が動かなくなるだけでなく、他の部品にまで悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、電源装置を保護することは、計算機を長く使う上で非常に大切です。電源装置を保護する上で最も手軽な方法の一つが、計算機内部の掃除です。計算機内部には、空気中の塵や埃が溜まりやすく、これらが電源装置の放熱を妨げ、故障の原因となります。定期的に計算機内部の埃を掃除機やエアダスターなどで除去することで、電源装置の冷却効率を維持し、故障のリスクを減らすことができます。
また、電源装置に過度な負担をかけないことも重要です。高性能な部品を多く搭載したり、計算機を長時間連続で稼働させたりすると、電源装置への負荷が増大し、寿命を縮める原因となります。計算機の用途に合わせて適切な容量の電源装置を選び、必要以上に負荷をかけないように注意しましょう。例えば、動画編集やゲームなど、処理能力を多く必要とする作業を行う場合は、余裕を持った容量の電源装置を選ぶことが大切です。さらに、電源装置は熱に弱いため、風通しの良い場所に計算機を設置することも効果的です。
電源装置は計算機の心臓部とも言える重要な部品です。適切な電源装置を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、計算機の安定動作を維持し、長く快適に使うことができます。日頃から電源装置の状態に気を配り、少しでも異常に気付いたら、専門家に相談することをお勧めします。計算機全体の安定動作は、電源装置の性能に大きく左右されます。正しい使い方と適切な保護を心がけることで、快適な計算機環境を維持しましょう。
電源装置の重要性 | 保護方法 | 注意点 |
---|---|---|
計算機を安定して動かすために必須。故障すると計算機全体に影響。 |
|
|