規格 アイリンク:高速データ転送の立役者
かつて、計算機やその周辺機器を繋いで情報のやり取りをする際には、様々な規格が乱立していました。それぞれの規格は互換性がなく、機器同士を繋ぐためには変換する道具が必要でした。例えば、映像を映す機器と計算機を繋ぐにしても、音声を送る機器と計算機を繋ぐにしても、それぞれ異なる規格の接続端子を使わなければならず、煩雑でした。この状況は、機器を使う人にとって大きな負担となっていました。いくつもの変換する道具を持ち歩かなければならないだけでなく、どの道具を使えばいいのか分からず戸惑うことも多かったのです。また、機器を作る側にとっても、様々な規格に対応するために多くの費用と手間がかかっていました。このような不便さを解消するために、高速で様々な機器に使える情報のやり取りの規格が必要だという声が大きくなりました。より速く、より簡単に、異なる種類の機器同士を繋ぎたいという要望が高まったのです。そして、その要望に応える形で生まれたのがIEEE1394規格です。この規格は、高速な情報のやり取りを実現するだけでなく、様々な機器に使える汎用性も備えていました。電子機器の製造業者であるソニーはこのIEEE1394規格に「アイリンク」という名前を付けました。「アイ」は目を、「リンク」は繋ぐことを表しており、様々な機器を繋ぐ「繋がり」をイメージさせる名前でした。この名前には、アイリンクが様々な機器を繋ぐ架け橋となり、人々の生活をより便利で豊かにすることを願う気持ちが込められていました。ソニーはアイリンクを通じて、機器同士の接続をより簡単で快適なものにし、広く普及することを目指したのです。
