再コンパイル:プログラム修正の重要手順
ITを学びたい
先生、『再びまとめる』っていう意味の『リコンパイル』ってどういうことですか?
IT専門家
良い質問だね。『リコンパイル』とは、コンピュータが理解できる言葉に翻訳されたプログラムに、変更を加える時、もう一度翻訳し直す作業のことだよ。
ITを学びたい
翻訳し直すって、どういうことですか?
IT専門家
例えば、一度作った料理の味付けを変えたい時、最初から料理を作り直すよね? プログラムも同じで、変更を加える時は、人間が書いたプログラムをコンピュータが理解できる言葉に翻訳し直す必要があるんだ。これを『リコンパイル』と言うんだよ。
recompileとは。
『再び翻訳をやり直す』という情報処理の専門用語について説明します。これは、一度機械語に翻訳したプログラムを、元のプログラムからもう一度翻訳し直すことを指します。プログラムに修正を加えたり、新しい機能を追加したりした時などに行います。
再コンパイルとは
計算機は、人が書いた指示を直接理解することはできません。そのため、人が書いたプログラムを、計算機が理解できる言葉に変換する必要があります。この変換作業のことを「翻訳」と呼び、翻訳された命令の集まりを実行可能な「成果物」と呼びます。一度成果物を作成した後でも、プログラムに手を加えることはよくあります。例えば、プログラムの誤りを直したり、新しい機能を追加したりする必要があるかもしれません。このような変更を反映するためには、変更後の指示を再び翻訳し、新しい成果物を作成する必要があります。この作業が「再翻訳」です。
例えば、料理のレシピを考えてみましょう。レシピは、料理人が料理を作るための指示書です。このレシピがプログラムの指示に当たります。料理人はレシピに従って料理を作りますが、料理人が理解できる言葉で書かれていなければ、料理を作ることはできません。もしレシピが外国語で書かれていたら、翻訳者が必要になります。翻訳者はレシピを料理人が理解できる言葉に翻訳します。この翻訳作業が、プログラムの翻訳作業に当たります。翻訳されたレシピが、実行可能な成果物に当たります。
一度料理を作った後でも、レシピを改良したくなるかもしれません。例えば、味付けを変えたり、材料を追加したりするかもしれません。このような変更を反映するためには、変更後のレシピを再び翻訳する必要があります。これが再翻訳です。再翻訳されたレシピを使って、新しい料理を作ることができます。
このように、再翻訳は、変更された指示を反映した新しい成果物を作成するために必要な作業です。プログラム開発では、この再翻訳は頻繁に行われます。プログラムは常に改良され、新しい機能が追加されていくため、再翻訳は開発プロセスにおいて不可欠な作業です。
用語 | プログラミングでの意味 | 料理の例 |
---|---|---|
指示 | プログラムのコード | 料理のレシピ |
翻訳 | 人が書いたコードを計算機が理解できる言葉に変換する作業 | 外国語のレシピを料理人が理解できる言葉に翻訳する作業 |
成果物 | 翻訳された命令の集まり、実行可能なプログラム | 翻訳されたレシピ |
再翻訳 | 変更後の指示を再び翻訳し、新しい成果物を作成する作業 | 変更後のレシピを再び翻訳する作業 |
変更 | プログラムの誤り修正、新機能追加など | 味付け変更、材料追加など |
再コンパイルの必要性
計算機は、人間が理解しやすい言葉で書かれた指示を直接理解することはできません。そのため、私たちが作成した指示書である原始文書は、計算機が理解できる言葉である機械語へと翻訳する必要があります。この翻訳作業を担うのが翻訳機であり、この作業全体をまとめて翻訳作業と呼びます。
原始文書に変更を加えた場合、変更内容を反映するためには、更新された原始文書を再度翻訳する、つまり再翻訳作業が必要です。もし、再翻訳を行わずに古い機械語のまま計算機に指示を出した場合、計算機は変更前の指示に基づいて動作するため、期待通りの結果が得られない可能性があります。
例えば、料理の作り方を書いた指示書を想像してみてください。元の指示書に砂糖を加える手順が書かれていたとして、後からその砂糖の量を減らすことにしたとします。この時、指示書の内容だけを修正し、調理担当者に新しい指示書を渡さなければ、調理担当者は元の指示書通りに砂糖を多く入れて料理を作ってしまうでしょう。これと同じように、計算機にも更新された指示、つまり再翻訳された機械語を与える必要があります。
再翻訳は、修正や機能追加といった変更内容を計算機に正しく伝えるために不可欠な手順です。再翻訳を怠ると、変更が反映されないばかりか、誤動作や予期せぬ不具合を引き起こす原因にもなりかねません。そのため、原始文書に変更を加えた場合は、必ず再翻訳作業を行い、最新の機械語を生成する必要があります。これは、計算機に正しく指示を伝え、意図した通りの動作を実現するために非常に重要なことです。
作業 | 内容 | 必要性 | 結果(再翻訳なし) |
---|---|---|---|
翻訳作業 | 人間が理解できる言葉(原始文書)を、計算機が理解できる言葉(機械語)に変換する作業 | 計算機に指示を伝えるために必須 | – |
再翻訳作業 | 変更後の原始文書を再度機械語に変換する作業 | 変更内容を計算機に反映するために必須 | 変更が反映されず、誤動作や不具合の原因となる |
再コンパイルの手順
プログラムに変更を加えた後、変更を反映させるには、プログラムを再び翻訳する必要があります。この作業を再翻訳と言い、手順は使う道具や言葉の種類によって変わります。多くの場合、まとめた開発道具を使って簡単に再翻訳ができます。この道具には翻訳機が内蔵されていて、ボタン一つで再翻訳を実行できることがよくあります。
まとめた開発道具を使う他に、命令入力画面から翻訳機を直接動かす方法もあります。この場合は、翻訳機への命令と必要な追加指示を指定して実行します。具体的な手順は、使う翻訳機の説明書などを参考にする必要があります。
例えば、ある翻訳機では「翻訳 対象.元言語」のように命令を入力します。「対象.元言語」は翻訳したいものの名前と種類を示します。追加指示として「-最適化」を加えると、翻訳後のプログラムの動作速度が速くなることがあります。他にも様々な追加指示があり、これらを組み合わせることで、様々な調整が可能になります。
まとめた開発道具を使う場合でも、命令入力画面から翻訳機を直接動かす場合でも、再翻訳する前に、変更したもととなる文書を保存しておくことが大切です。保存していない変更は再翻訳に反映されません。変更内容を確実に反映させるため、こまめな保存を心がけましょう。また、再翻訳を実行した後、プログラムが期待通りに動くか確認することも重要です。確認作業には、試しに動かしてみる、他の部分との連携を確認するなど、様々な方法があります。
プログラム変更後の再翻訳 | 説明 |
---|---|
方法1:まとめた開発道具の利用 | 開発道具に内蔵された翻訳機を利用し、ボタン一つで再翻訳を実行。 |
方法2:命令入力画面からの翻訳機の直接実行 | 翻訳機への命令と追加指示を指定して実行。手順は翻訳機の説明書などを参照。 |
再翻訳前の注意点 | 変更したもととなる文書を保存しておく。 |
再翻訳後の注意点 | プログラムが期待通りに動くか確認する。 |
再コンパイルとビルド
プログラムを作るには、人間が理解しやすい言葉で書かれた命令文(ソースコード)を、機械が理解できる言葉に変換する必要があります。この変換作業の中核となるのが「翻訳する」という意味のコンパイルと呼ばれる作業です。コンパイルでは、ソースコードを機械語と呼ばれるコンピュータが直接実行できる形式に変換します。
再コンパイルとは、すでに一度コンパイルされたソースコードを再度コンパイルすることです。プログラムの一部を変更した場合、変更された部分を含むソースコードだけを再コンパイルすることで、全体の処理時間を節約できます。
コンパイルは、ビルドと呼ばれる一連の作業の一部です。ビルドとは、ソースコードから実行可能なプログラムを作成する全工程を指します。家を作ることに例えると、ソースコードは設計図、ビルドは家を建てる作業全体、そして完成したプログラムは実際に住める家です。
ビルドには、コンパイル以外にも様々な作業が含まれます。例えば、複数のソースコードファイルを一つにまとめる「連結」作業や、あらかじめ用意されたプログラム部品(ライブラリ)を組み込む作業などがあります。これらの作業をすべて行うことで、初めて実行可能なプログラムが完成します。
プログラムに少しだけ手を加えた場合は、変更した部分のソースコードだけを再コンパイルすれば済む場合もあります。しかし、大幅な変更を加えた場合や、複数のファイルにまたがる修正を行った場合は、プログラム全体をビルドし直す方が間違いを防ぎ、安全性を高めることができます。
ビルド作業を自動化するための道具として、ビルドツールがあります。ビルドツールを使うことで、複雑なビルド作業を簡単かつ正確に行うことができ、作業効率を上げることができます。必要な作業を順番通りに実行したり、変更のあったファイルだけを再コンパイルするなど、様々な機能を持っています。これにより、開発者はプログラムの改良作業に集中できます。
再コンパイルの注意点
プログラムを再び翻訳する作業、つまり再翻訳には、いくつか注意すべき点があります。まず、翻訳機の版と設定が重要です。同じプログラムでも、異なる版の翻訳機を使うと、結果が変わる可能性があります。翻訳の速さを優先したり、記憶領域の節約を優先したりといった設定によっても、プログラムの動きが変わることがあります。そのため、再翻訳を行う時は、最初に翻訳した時と同じ翻訳機の版と設定を使うことが大切です。
特に、複数人で開発を行う場合は、全員が同じ開発環境を使うように揃えておくことが重要です。バラバラの環境で翻訳されたプログラムを組み合わせると、うまく動かないことがあります。例えば、部品Aと部品Bを組み合わせる際に、部品Aは古い翻訳機で、部品Bは新しい翻訳機で翻訳されていたとします。この場合、部品Aと部品Bがうまくかみ合わず、全体として正しく動作しない可能性があります。
再翻訳にかかる時間も考慮する必要があります。プログラムの規模が大きく、処理の内容が複雑な場合は、翻訳に時間がかかります。コンピュータの性能も影響します。処理速度が遅いコンピュータでは、再翻訳に長い時間がかかるでしょう。大規模なプログラムを扱う場合は、再翻訳に数時間かかることも想定し、作業時間を適切に計画する必要があります。また、こまめな翻訳を心がけることで、変更点が少ないため、再翻訳にかかる時間を短縮できます。変更が多い場合、どこで問題が起きたのか特定するのも困難になります。こまめな翻訳と確認作業は、開発全体の効率を高めることにも繋がります。
再翻訳時の注意点 | 詳細 |
---|---|
翻訳機の版と設定 | 最初に翻訳した時と同じ翻訳機の版と設定を使う。特に複数人で開発を行う場合は、全員が同じ開発環境を使う。 |
再翻訳にかかる時間 | プログラムの規模、処理の内容、コンピュータの性能が影響する。大規模なプログラムの場合は数時間かかることも想定し、作業時間を適切に計画する。 |
こまめな翻訳 | こまめな翻訳を心がけることで、変更点が少なくなり、再翻訳にかかる時間を短縮できる。また、問題発生時の特定も容易になる。 |
再コンパイルの自動化
開発の作業を速く進めるためには、何度も行うコンパイル作業を自動で行えるようにすることが大切です。多くの開発環境には、プログラムの元となる文字列が変更されると、自動的にコンパイルし直してくれる機能が備わっています。この機能のおかげで、開発者はコンパイルを自分で行う手間がなくなり、開発作業そのものに集中できます。
さらに、作業を組み立てるための道具を使うことで、作業全体を自動化できます。この道具は、プログラムの元となる文字列の変更を常に見ていて、変更があればすぐにコンパイルや部品の結合といった作業を自動で行います。
例えば、ある人がプログラムの一部を変更したとします。すると、この道具は変更をすぐに感知し、自動的にコンパイルし直します。コンパイルが終わると、変更が正しく反映されているかを確認するために、自動的に試験も行います。試験の結果は開発者にすぐに伝えられ、もし問題があればすぐに修正できます。
また、開発作業を途切れなく続けるための道具と組み合わせることで、プログラムの元となる文字列が更新されるたびに、自動的に作業の組み立てと試験を行うこともできます。この仕組みは、複数人で開発を進める際に特に役立ちます。誰かが変更を加えるたびに自動的に試験が行われるため、問題を早期に見つけて対処できます。修正にかかる時間や手間を減らすだけでなく、常に正常に動く状態を保つことにも繋がります。
このように、コンパイル作業の自動化は、開発の効率を上げるための重要な要素です。開発環境の機能や作業を組み立てるための道具を活用することで、開発者は本来の開発作業に集中できるようになり、より良い成果を生み出すことができます。