C++入門:進化したプログラミング言語
ITを学びたい
先生、「C++」って、何のことですか?よく聞くんですけど、よく分からなくて。
IT専門家
C++は、コンピュータに命令するための言葉の一つだよ。人間が話す言葉でコンピュータに命令するのは難しいから、コンピュータが理解しやすい言葉で命令する必要があるんだ。C++はそういった言葉の一つで、色々なことができる、とても強力な言葉なんだよ。
ITを学びたい
コンピュータに命令するための言葉…ですか。他の言葉もあるんですか?
IT専門家
そうだよ。例えば、C++のもとになった「C言語」や、最近よく聞く「Python」なども、コンピュータに命令するための言葉なんだ。それぞれ得意なことが違っていて、C++は処理速度が速いことが特徴の一つだね。
C++とは。
情報技術に関する言葉「C++」(一般的に「シープラスプラス」と略されます。詳しくは「シープラスプラス」の項目をご覧ください。)について
概要
シー・プラス・プラスとは、シー言語を土台にして作られた、様々な用途に使えるプログラミング言語です。シー言語の持つ、コンピュータ資源を効率的に使うという特徴や、手続き型のプログラミング手法に加えて、部品のようにプログラムを組み立てるオブジェクト指向プログラミングの考え方を取り入れています。これらの特徴を組み合わせることで、規模が大きく複雑なソフトウェア開発にも対応できる柔軟性と強力さを実現しています。
シー・プラス・プラスは、その高い性能と多様な機能から、様々な分野で活用されています。例えば、パソコンや携帯電話の基本となるソフトウェア(オペレーティングシステム)や、処理速度が求められるゲーム開発、家電製品などに組み込まれる小さなプログラム(組み込みシステム)、科学技術計算などの高度な計算処理(高性能計算)など、多岐にわたります。
さらに、シー・プラス・プラスは標準化されているため、様々な種類のコンピュータで動くプログラムを作ることができます。これは、開発者がパソコンでも携帯電話でも同じプログラムの設計図を使えることを意味し、開発にかかる時間と手間を大幅に削減することに繋がります。
加えて、シー・プラス・プラスは活発な利用者集団によって支えられています。そのため、プログラム開発を助ける様々な部品(ライブラリ)や道具(ツール)が豊富に揃っています。これらの資源を活用することで、開発者はより効率的に質の高いソフトウェアを作ることができるのです。つまり、シー・プラス・プラスは、性能、柔軟性、開発効率の良さを兼ね備えた、現代のソフトウェア開発にとって重要なプログラミング言語と言えるでしょう。
特徴 | 説明 | 利点 |
---|---|---|
C言語ベース | C言語を土台に作られている | コンピュータ資源を効率的に使える、手続き型プログラミングが可能 |
オブジェクト指向 | 部品のようにプログラムを組み立てる考え方を取り入れている | 規模が大きく複雑なソフトウェア開発に対応できる柔軟性と強力さを実現 |
高性能 | 処理速度が速い | ゲーム開発、高性能計算などに最適 |
多機能 | 様々な機能を持つ | 多様な用途に対応可能 |
標準化 | 様々な種類のコンピュータで動く | 開発時間と手間を大幅に削減 |
活発なコミュニティ | 多くの利用者と豊富なライブラリやツール | 効率的に質の高いソフトウェア開発が可能 |
歴史
計算機を扱う学問の専門家である、デンマーク出身のビャーネ・ストロヴストルップ氏によって、西暦1979年にC++は作られました。氏は、当時すでに広く使われていたC言語の持つ、計算機の資源を効率的に使えるという長所と、シミュラという言語にある、複数の部品を組み合わせて複雑な処理を作る考え方を組み合わせることで、より高性能な計算機の言葉を新しく作ろうと考えました。始めの頃は「部品付きのC」と呼ばれていましたが、西暦1983年にC++という名前に変わりました。++とは、計算機の世界で数を1つ増やすことを意味する記号であり、C言語をさらに発展させたという意味が込められています。C++はその後、言葉の規則を定める団体によって、使い方の正式な基準が作られました。そして、西暦1998年には、世界中で共通して使える最初の正式な基準が定められました。これは、世界中の人々が同じようにC++を使えるようにするための大きな一歩となりました。その後も、西暦2011年、2014年、2017年、2020年と、およそ3年ごとに新しい基準が発表され、言葉の表現力が増し、より使いやすくなるように改良が加えられています。これらの絶え間ない進化のおかげで、C++は現代の様々な道具作りにおいても、なくてはならない重要な役割を担い続けています。例えば、処理速度が求められる場面や、計算機の資源を効率的に使いたい場面で、C++は力を発揮します。ゲームの開発や、大量の情報を扱う道具作りなど、様々な分野でC++は活躍しています。これからもC++は進化を続け、計算機の世界を支えていくことでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
開発者 | ビャーネ・ストロヴストルップ氏 |
開発時期 | 1979年 |
開発の背景 | C言語の効率性とシミュラの部品組み合わせの考え方を融合 |
名称の由来 | C言語の拡張「C with Classes」から、1983年にC++へ変更 |
++の意味 | 数を1つ増やす記号。C言語の発展形を意味する |
標準化 | 1998年に最初の国際標準規格が制定 |
改訂 | 2011年、2014年、2017年、2020年と約3年ごとに改訂 |
特徴 | 処理速度が速く、計算機の資源を効率的に利用可能 |
用途 | ゲーム開発、大量の情報処理など |
特徴
シー・プラス・プラスという計算機言語は、様々な側面を持つ強力な道具です。その中でも特に注目すべきは、部品指向の設計手法を支えているということです。この手法は、計算の手順や情報を扱う対象を「部品」として捉え、それらを組み合わせて複雑な仕組みを作り上げるという考え方です。それぞれの部品は、関連する情報と操作をまとめて管理するため、全体の構造を整理し、変更や再利用を容易にする効果があります。
シー・プラス・プラスでは、「型枠」と呼ばれる設計図を使って部品の構造を定義し、その設計図に基づいて具体的な部品を作り出します。この型枠には、部品が持つ情報の種類や、部品にできる操作などを記述します。さらに、既存の型枠を基に新しい型枠を作る「継承」という仕組みや、同じ操作でも部品の種類によって異なる動作をする「多相性」といった機能も備えています。これらの機能を活用することで、複雑な繋がりを持つ仕組みでも、効率的に表現し、管理することができます。
また、シー・プラス・プラスは、シー言語という先行する計算機言語との互換性を重視して設計されています。そのため、既にシー言語で書かれた計算の手順を、シー・プラス・プラスでそのまま利用することが可能です。これは、過去の資産を活用できるだけでなく、シー言語で書かれた大きな仕組みをシー・プラス・プラスへと段階的に移行する際にも大きな助けとなります。
このように、シー・プラス・プラスは、部品指向設計、型枠、継承、多相性といった様々な機能を組み合わせることで、柔軟性と効率性を兼ね備えた計算機言語となっています。 複雑な計算手順や大規模な仕組みを作る際に、その真価を発揮することでしょう。
C++の特徴 | 利点 |
---|---|
部品指向設計手法 | – 全体の構造を整理 – 変更や再利用を容易にする |
型枠、継承、多相性 | – 複雑な繋がりを持つ仕組みを効率的に表現、管理 |
C言語との互換性 | – 過去の資産を活用できる – C言語からC++への段階的な移行を支援 |
柔軟性と効率性 | – 複雑な計算手順や大規模な仕組み構築に最適 |
利点
計算機を動かす言葉の中でも、シー・プラス・プラスは多くの良い点を持っています。まず、処理速度の速さが魅力です。シー・プラス・プラスは、実際に計算機で動く前に、計算機が直接理解できる言葉に変換されます。このため、逐次解釈される言葉と比べて、ずっと速く動くことができます。
次に、計算機の部品に近い部分を直接操作できることも大きな利点です。このおかげで、計算機全体の仕組みを作る系統の作業や、家電製品などに組み込まれる小さな計算機の作業にも、シー・プラス・プラスは向いています。
さらに、便利な道具や部品がたくさん用意されているため、作業の効率が良くなります。標準で備わっている道具の中には、文字の整理や画面への表示、情報の整理方法、計算の手順など、様々な機能が含まれています。加えて、「ブースト」のような強力な追加部品も豊富にあり、開発者はこれらを使うことで作業時間を節約し、質の高い製品を作ることができます。
シー・プラス・プラスは、速さと融通性、そして開発効率の良さを兼ね備え、様々な場面で活躍できる力強い言葉です。色々な道具が揃っているため、初心者から熟練者まで、幅広い人が使うことができます。特に、処理速度が求められる場面や、計算機の深い部分に踏み込んだ作業が必要な場合には、シー・プラス・プラスは非常に強力な武器となります。
C++のメリット | 詳細 |
---|---|
処理速度が速い | 計算機が直接理解できる言葉に変換されるため、逐次解釈される言語より高速。 |
計算機の部品に近い部分を直接操作できる | 計算機全体の仕組みを作る作業や、家電製品への組み込みに最適。 |
便利な道具や部品が豊富 | 標準の道具に加え、「ブースト」などの追加部品も豊富で、開発効率が良い。文字列操作、画面表示、データ構造、アルゴリズムなど様々な機能が提供されている。 |
作業時間短縮と高品質な製品開発 | 豊富なツールと部品を活用することで、開発者は効率的に作業し、質の高い製品を作成可能。 |
速さ、融通性、開発効率の良さ | これらを兼ね備え、様々な場面で活躍できる。 |
初心者から熟練者まで幅広い層が使用可能 | 豊富なツールが用意されているため、様々なスキルレベルの開発者に対応。 |
処理速度が重要な場面や、計算機の深い部分へのアクセスが必要な場合に最適 | パフォーマンスが重視されるシステムや、ハードウェアに近い部分の開発に最適。 |
応用例
広く様々な分野で使われている「シーぷらぷら」というプログラム言語について、具体的にどのような場面で使われているのかを説明します。
まず、パソコンやスマホを動かす基本となる機械操作の仕組み作りに、この「シーぷらぷら」は欠かせません。「ウィンドウズ」「マックオーエス」「リナックス」など、多くの機械で中心的な役割を担っています。これらの機械を安定して動かすには、細かな制御が必要となりますが、「シーぷらぷら」はそうした複雑な指示にも対応できるだけの力強さと柔軟さを兼ね備えています。
次に、遊びの仕組み作りにも「シーぷらぷら」は活躍しています。画像を滑らかに動かす、複雑な計算を素早く行うなど、高い性能が求められる場面で力を発揮します。そのため、多くのゲームが「シーぷらぷら」を使って作られています。
さらに、家電や自動車といった機器の中にも「シーぷらぷら」は使われています。冷蔵庫や洗濯機、車の制御装置など、限られた部品と電力で確実に動くように、「シーぷらぷら」で細かく指示を出しています。このような機器では、無駄なく正確に動くプログラムが求められますが、「シーぷらぷら」はその要求にも応えることができます。
最後に、科学技術の難しい計算やお金に関する複雑な計算にも「シーぷらぷら」は使われています。大量の計算を素早く正確にこなす必要があるため、「シーぷらぷら」の高い性能が不可欠です。
このように「シーぷらぷら」は、私たちの生活を支える様々なところで活躍しています。今後もますます活躍の場が広がっていくことでしょう。
分野 | 用途 | C++の特徴 |
---|---|---|
OS開発 | Windows, macOS, Linuxなどの基盤 | 機械操作の仕組み作り, 力強さと柔軟さ |
ゲーム開発 | 高性能なゲーム | 遊びの仕組み作り, 高い性能 |
組み込みシステム | 家電、自動車の制御装置 | 限られた資源で確実に動作, 正確さ |
科学技術計算、金融 | 複雑な計算 | 素早く正確な計算, 高い性能 |
学習方法
学習の道筋は人それぞれですが、色々なやり方があります。例えば、書物を読む、インターネットで学ぶ、専門の学校に通うなどです。自分に合ったやり方を見つけることが大切です。
まずは、入門書を手に取って、基本的な文法や考え方を理解しましょう。基礎がしっかり固まったら、実際にプログラムを書き、練習を重ねることが上達への近道です。簡単なプログラムから始め、少しずつ複雑なプログラムに挑戦することで、C++の技術を磨くことができます。
小さなプログラムを完成させる喜びを味わうことが、学習のモチベーション維持に繋がります。例えば、画面に文字を表示するだけのプログラムや、簡単な計算をするプログラムなど、最初は小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
さらに、C++を学ぶ仲間を見つけることも学習の助けになります。インターネットの掲示板や、実際に集まって学ぶ会などに参加することで、わからないことを質問したり、新しい知識を得たりすることができます。他の人の書いたプログラムを見ることも、大変勉強になります。
C++は奥が深い言語ですが、諦めずに学習を続ければ、その強力な機能を活かした高度なプログラムを作ることができるようになります。焦らず、一つずつ理解していくことが大切です。
学習に行き詰まった時は、少し休憩を入れたり、簡単なプログラムをもう一度書いてみたりするのも良いでしょう。また、自分が作ったプログラムを他の人に見てもらい、意見をもらうのも良い方法です。色々な人の視点を取り入れることで、新たな発見があるかもしれません。地道に努力を続けることで、必ずC++を使いこなせるようになります。
学習方法 | 学習内容 | 学習のポイント |
---|---|---|
書物を読む インターネットで学ぶ 専門の学校に通う |
C++の文法、考え方、プログラミング | 自分に合った学習方法を見つける |
入門書を読む プログラムを書く 練習を重ねる |
基本的な文法、考え方 簡単なプログラムから複雑なプログラムまで |
基礎を固め、小さな成功体験を積み重ねる |
インターネットの掲示板、学習会に参加する 他人のプログラムを見る |
C++に関する質問、新しい知識の習得 様々なプログラミング手法 |
仲間を見つけ、交流を通して学ぶ |
休憩を入れる 簡単なプログラムをもう一度書く 他の人に見てもらい意見をもらう |
– | 行き詰まった時の対処法 客観的な視点を取り入れる |